「リビング階段をやめてよかった」と思う理由|デメリット・対策や後悔しないための間取りポイントを解説
リビングの一角に階段を設置する間取りが増えています。
ショールームなどへ採用されているケースも多いため、一度は目にしたことがあるはずです。
ところが、SNSやブログなどの口コミを見ると「やめておけばよかった」「後悔した」と感じている方もいます。
そこで、今回は「リビング階段」のよくある後悔理由とメリット・デメリットを詳しく紹介します。
「蓮見工務店+蓮見建築設計事務所」がこれまで手がけた実例も紹介しますので、マイホームの新築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
● リビング階段の魅力を活かせる家にしたい方は、設計と施工の実績が豊富な建築会社へ相談しましょう。
● 私たち「蓮見工務店 + 蓮見建築設計事務所」は、“手作りの家”をモットーに、お客様のご要望を叶えた住宅を数多く手がけてきた実績があります。
目次
ブログ・SNSから抜粋「リビング階段をやめればよかった」と思う理由
リビング階段とは、リビングの中に階段を設置する間取りで、最近のトレンドです。
ところが、ブログやSNSを見ると、後悔したと感じている方は少なくありません。
では、よく見かける後悔理由を抜粋します。
- 子供が落下したり2階から物が落ちてこないか心配になる
- 遅い帰宅や早い外出の際に家族に気を遣ってしまう
- リビングの空調が効きにくい
- 来客時に家族がリビングを横切るのが気になる
- 来客時には2階から降りるのに気を遣う
- LDKだと、料理の匂いや湯気などが2階まで広がってしまう
- 曲がり階段だと、大きな家具を搬入しづらい
このように、リビングへ階段を設置したことで、いざ住み始めてから後悔してしまう方もいるのです。
リビング階段のデメリットとその対策|危ない・寒い
リビング階段にして後悔しないためには、デメリットを知っておくことが重要です。
では、よくある後悔理由を踏まえ、リビング階段の注意点とその対策を紹介します。
階段からの落下リスクがある
リビング階段、特に最近増えているオープン階段にする場合、階段の脇からお子さんが落ちたり、上から何か物が落ちてこないか心配になる方は少なくありません。
踊り場のない直階段ですと、人や物が落ちれば、階段下にいる人も怪我をしてしまうリスクがあります。
● オープン階段の脇に、落下防止ネットやアクリルパネルなどを取り付ける。
● 小さいお子さんのいる家庭では、階段上り口に仮設ゲートを設置できる袖壁を作っておく。
● 万が一落下事故が起きた時の被害を抑えるために、直階段ではなく途中に踊り場を設けて「曲がり階段」にする。
● 手すりはお子さんなどがよじ登りやすい横格子(横フェンス)にしない。
● 踏面を滑りにくい材質にする。
これらの解決方法を全て取り入れる必要はなく、家族構成や特に対策しておきたい項目、間取りに合わせて、有効な方法を採用しましょう。
2階へ大きな家具を上げにくい
玄関正面にある階段とは異なり、リビング階段は階段の上り口まで曲がり角が多かったりドアが設置されていたりするケースが多いため、家具やピアノなどの搬入出に苦戦するケースがあります。
家族構成やライフスタイルの変化に伴い、将来、上階の部屋を模様替えする可能性がある方は注意してください。
● 玄関から階段までアクセスする際に通るドアは間口を広めにしておく。
● 階段の上り口を広くしておく。
● できるだけ「折り返し階段」にしない。
● 前面道路からリビングまでスムーズにアクセスできる動線を確保した上で、掃き出し窓を設置する。
● 階段部分を含む吹き抜けを広くして、さらに上りきったところをホールなどにすることで、上から大きなものをロープなどで引き上げられるようにしておく。
● 上階の家具は、造作家具を中心とし、大物家具を搬入出しなくても良いようにする。
来客と家族が鉢合わせる
来客者と家族がリビングで会話していると上から降りにくかったり、家族が帰宅しても来客があると2階へ上がりにくかったりというケースもあります。
リモートワークしている場合、自宅のリビングで仕事の打ち合わせをよくする方は気をつけましょう。
● 階段をリビングの出入り口付近に配置する。
● 階段を上り下りする人とリビングにいる人の視線が交わりにくくなるように、階段脇に格子パネルなどの目隠しを設置する。
● 来客の多い家庭では、メインのリビングとは別に、2階などに家族専用のリラックススペースとなるセカンドリビングを設ける。
● リビングのソファを階段に背が向くように置く。
帰宅時・外出時の音が響く、生活音が伝わりやすい
上下階の空間が階段を通じて一体になるため、どうしても階段を上り下りする足音や生活音が伝わりやすくなってしまいます。
特に、下の階の音は上に伝わりやすいので気をつけましょう。
● 個室の階段に近い場所にクローゼットを配置したり、階段脇をトイレにしたりなど、生活音を軽減するための物理的な緩衝空間を作る。
匂いが伝わりやすい
料理の匂いや調理中の湯気・油煙が2階へ広がるのが気になる方も多く、特に間仕切り壁の少ない間取りの場合は工夫が必要です。
● 広範囲に広がった匂いなどを速やかかつ計画的に排気できる「機械換気システム」や「消臭機能のある空気清浄機」を採用する。
空調が効かない
何も工夫しなければ、冬の暖房時には暖気が階段を伝って上へ溜まってずっと足元が寒く、夏の冷房時には部屋全体がなかなか涼しくならない可能性があります。
特に、階段上を含む吹き抜け面積が広い間取りにする場合は注意しましょう。
● 床暖房や床下エアコンで足元の温度を上げる、薪ストーブやパネルヒーターなど、空気の動きや流れに左右されない「輻射熱型暖房器具」を使う。
● 暖房時には天井付近の空気を撹拌し、冷房時には送風によって体感温度を下げられる「シーリングファン」を補助的に利用する。
● 家全体を空調し室温ムラを最小限に抑える「全館空調システム」を採用する。
リビング階段にはメリットも|吹き抜けとの相性・狭小住宅・階段下空間
ここまでリビング階段のデメリットや注意点についてお話ししましたが、近年多くの住宅で採用されていることからも分かる通り、メリットも複数あります。
「吹き抜けとの相性が良い」
「リビングに吹き抜けを作りたいが、スペースに余裕がなくて難しい」という場合も、リビング階段にすればその上を吹き抜けにしやすく、別で階段室を作る必要がないため、省スペースになります。
「家族とコミュニケーションをとりやすい」
リビング階段にすると、2階へ行くのに必ずリビングを通らなくてはいけないため、必然的に家族同士で顔を合わせる機会が増えます。
家族の外出や帰宅を把握しやすい点もメリットです。
「スタイリッシュなインテリアになる」
階段のデザインにまでこだわれば、インテリアのアクセントになります。踊り場に書斎スペースなどを設けると、スキップフロア的に空間の変化を楽しめます。
また、注文住宅ならではのオリジナリティや高級感も演出できるため、インテリアデザインにこだわりたい方にも、リビング階段はおすすめです。
「ダクトレスな空調システムと相性が良い」
主な居室である1階リビングと2階の各室がリビング階段を介して空間的につながるため、床下エアコンや小屋裏エアコンのようなダクトレスの空調設備でも、比較的室温ムラのない温熱環境を作りやすくなります。
「階段下スペースを多目的に活用」
リビング外の階段ですと、その下の空間は収納やトイレなどにしか活用できませんよね。
ところが、リビング階段にすれば、収納スペースはもちろん、テレビを置くスペースやお子さんのプレイエリア、ワークスペースなど、様々な用途に活用できます。
【新築注文住宅実例】リビング階段のある家
「蓮見工務店+蓮見建築設計事務所」では、これまでデザインの異なる「リビング階段のある家」をいくつも手がけてきました。
その中から、いくつかの実例を紹介します。
「中庭を囲むリビング階段の家」
こちらは、中庭を囲むように個室・玄関ホール・リビングを配置した事例です。
リビングには、窓から差し込む光を遮ることのない軽やかなスチール階段を配置しました。
蹴上げ部分もオープンにしたので、窓前に階段があっても、圧迫感を感じさせません。
「ひなたぼっこが気持ち良い家」
こちらは、階段下を造作収納付きワークスペースにした事例です。
こちらは木製のオープン階段を採用しました。
階段を登ると、格子状のキャットウォークにつながります。
吹き抜け上には開閉できる大きな窓を設けたので、採光・通風の効果も抜群です。
「雁行する外観で奥行き感のある家」
こちらは、リビングの一角に箱型階段をレイアウトした事例です。
周囲を壁に囲まれているため、落下事故のリスクを抑えられます。
リビングへ入ってすぐ横を上り口にしたため、来客者がいても家族が気を使わずに階段を上り下りできます。
「吹き抜け空間が家族を繋ぐ、明るいリビングの家」
こちらは、外壁に沿うように回り階段を設置した事例です。
階段前には装飾的なアクセントウォールを作り、その裏にはたっぷりの階段下収納スペースに。
造作の壁付けテレビ台も設置したので、おしゃれですっきりとしたインテリアにまとまりました。
ずっと快適に暮らせる住まいの新築・リノベーションは実績のある工務店・設計事務所に
後悔のない住まいづくりを実現させるためには、4つの要素を備える建設会社へ相談することがポイントです。
- 長寿命で高耐久な構造計画
- 機能的で無駄のない動線を踏まえた間取り計画
- 温もりや居心地の良さを感じられる内装デザイン
- 住む人の健康を維持するための材料・設備選び
その全てを兼ね備えた住宅づくりは、設計事務所の設計力だけでも工務店の施工力だけでも叶いません。
「長く安心して住み続けられる住宅にしたい」という方は、丁寧に要望に耳を傾け、専門的な知識を踏まえたプランを提案してくれる設計者や施工会社に相談しましょう。
私たち蓮見工務店は、設計事務所としての経験や知識を踏まえ、お客様に心から安心していただける住まいづくりを徹底しております。
また、常に最新技術にも目を向け、その時に出来うる限りのご提案させていただきます。
私たちが“年間限定6棟宣言”をしているのは、お客様ひとりひとりと真正面に向き合っていきたいから。
デザインと性能、快適さの全てを持ち合わせた家を埼玉県で建てたい方・リフォームしたい方は、ぜひ「蓮見工務店」までお問合せください。
蓮見工務店の家づくりへの想い
私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、そして設計事務所として培ってきたデザイン性、高性能な家を提供させていただきます。
「熱を集め、移し、蓄える」
「風を通し、涼を採り、熱を排出する」
「直接的な日射を避ける」
「断熱・気密性を高める」
などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。
快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、全てのバランスで実現できます。
そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、お客様の一棟に全力を注いでまいります。
注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築をご検討中の方は、これまでに携わったお宅をご見学ください。
「木造住宅の視覚的な心地よさ、木にしか出せない香り、温かみのある手触り」や「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、パッシブデザインの良さ」を感じて頂けるはずです。
ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。