【技術者の育成と技能向上への拘り】

今年初の上棟も無事完了しました。

 

いつも読んでいただき

ありがとうございます。

 

埼玉県北本市で

『学んで楽しむ家づくり』を

お届けしている

 

“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”

 

蓮見工務店社長 蓮見幸男です。

 

昨年の取材時に撮っていただいた1枚。

 

 

こんなお家つくってます。

桶川市 T邸 外観(2016年竣工)

 

≪30年後も、しみじみ

「良い家だ」と思える家づくり≫

 

を味わって貰いたくて

毎日書いているブログの

 

今日が787回目です。

 

 

今朝は厳しい冷え込みもなく

穏やかな、良い休日になるのかな

と思っていましたが

 

昼前から、冷たい北風が吹き始め

アウトドアのレジャーは

厚着やウインドブレーカーが

必要そうです。

 

ただ、気温そのものは

12℃くらいありますので

 

風が当たらない日なたでは

気持ち良いかもしれません。

 

 

 

今週の木曜日にお世話になった

川越の上棟の日が

 

今日くらい強い風が吹いていたら

かなり危険だったでしょうから

ほんとラッキーでした。

 

 

 

 

 

 

ということで、上棟について

みなさんにもお伝えしたいエピソードを

過去のブログで書いていますので

ご紹介いたします。

 

 

2022年12月10日のブログ

"『お亀さん』と日本の木工文化"

 

~ 今日の話題は、昨日のつづき

上棟式について、施工側の裏話的なことを

お話しさせていただきます。

 

みなさんは、プレカットということばを

聞かれたことはありますか?

 

木造住宅の構造材である

土台、柱、梁・桁、母屋、棟木

などの材料を

 

あらかじめコンピューターで入力した指示通りに

機械が、木材を加工してくれるものです。

 

大工が手刻みで、同様の作業をする場合

おおよそ、ひと月ほど掛かるのを

 

数時間、長くても1日で終わらせてしまう

画期的なシステムです。

 

 

今では、在来工法の木造住宅の

9割以上が、このプレカットにて

加工されていると思います。

 

 

ただ、柱や梁材を化粧材として

魅せていく場合

 

プレカットですと、

どうしても綺麗に加工するのが

難しかったりして、

手刻みの技が必要になります。

 

蓮見工務店では、そうした化粧加工を

多く用いますので、

 

時間がかかっても、手刻みでという現場が

出てきます。

 

手刻みの場合、先ずは大工が図面を読み込み

加工のための「絵図板」という図面を

作成します。

 

 

次に、「絵図板」で振り分けた番号どおりに

柱や梁となる木材に、

加工のための線を描いていく

「墨付け」という作業に入ります。

 

 

いまでも、この「墨付け」の作業には

墨汁が使われていて、『墨壺』と『墨差し』

という道具で、描かれます。

 

 

そして、いよいよ木材の加工です。

機械が無かった昔は、

 

本当の手刻みで、手鋸(ノコギリ)と鑿(ノミ)

を駆使して、すべて手作業での加工でした。

 

現在は、電動丸ノコやホゾ取機も併用しながら

大切な部分を手作業で、という感じです。

 

 

ここで大切なのは、その手刻みの技術を

後世に残していく、ということです。

 

 

実際には、プレカットが9割を超えていますので

手刻みのための「墨付け」や「加工」を

出来る大工さんが、『絶滅危惧種』になってしまう

危険性があるということなのです。

 

 

木材を美しく組合わせて、建物にしていく技術は

とても大切な、日本の文化で

 

是非とも、後世に受け継いでいくべきもの

だと思っています。

 

 

ここで、「上棟」にまつわる

木材加工の文化に関する、

 

感慨深いエピソードを

ご紹介いたします。

 

その昔、京都の大報恩寺の建設に際し

名人棟梁の長井飛騨守高次が、

 

柱の寸法を間違え

短く加工してしまったそうです。

 

 

途方に暮れていた、高次の様子を見かねた

妻の阿亀(おかめ)さんが、

 

全ての柱を、短く切りそろえて

その上に、桝組を設えて補えばどうか

 

 

と助言して

高次の、窮地を救ったのでした。

 

その後、阿亀さんは

 

「女の知恵で、名人棟梁が救われたと知れては

夫 高次の恥」

 

と、上棟式の前に、自ら命を絶ったそうです。

 

 

その出来事をしのび

今でも、上棟式では

『お亀さん』のお面や、きれいな布を棟に飾って

供養しているのだそうです。

 

 

 

まさに、日本の文化として

木材の加工技術が、根付いているのを示す

エピソードだと言えますね。 

 

 

どんなに時代が変わっても

人の手技に惹かれる、わたしたちの感性は

決して揺るがないものだと信じています。

 

ものづくりに、人の手が関わること

そして、それを絶やさないために

 

蓮見工務店では、

技術者の育成と技能の向上に拘り続けます。

 

 

今日は、

‟【技術者の育成と技能向上への拘り】”

ということで

プレカットや大型パネル工法など

大工さんが担ってきた工程が

機械加工へと取って代わられています。

 

そんな時代の流れのなかで

蓮見工務店では

人の手技が関わることに拘り、

職人の育成に注力しています

というお話。

 

 

これからも、住まいに関わる

さまざまな話題をはじめ

蓮見工務店、わたしについても

情報提供したいと思います。

 

 

 

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にも、さまざまな情報を載せていますので

参考にしていただければ幸いです。

 

このたび、温熱に関する、物件ごとの監修を

『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。

ご希望の方は、是非ご相談ください。

 

また、耐震構造に関しても

『構造塾』主宰 佐藤実氏に随時相談できます。

 

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