【『建築基準法』を守っても、暮らしは守れない!?】 家づくりを『学ぶ』ブログ・構造編 第28弾

建築基準法の主旨は人命を守るための最低基準。在住ビジネスさんの資料より。

 

いつも読んでいただいて

ありがとうございます。

 

埼玉県北本市で

『学んで楽しむ家づくり』を

お届けしている

 

“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”

 

蓮見工務店社長 蓮見幸男です。

 

昨年の取材時に撮っていただいた1枚。

 

こんなお家つくってます。

鴻巣市 I邸 リビング(2011年竣工)

 

 

≪30年後も、しみじみ

「良い家だ」と思える家づくり≫

 

を味わって貰いたくて

毎日書いているブログの

 

今日が809回目です。

 

 

毎週木曜日は

 

“家づくりを『学ぶ』ブログ・構造編”

~家族の安全を守る構造”いろはの”~

 

をテーマにブログを書いていて

 

今日はその28回目

【『建築基準法』を守っても、暮らしは守れない!?】

をおとどけします。

 

 

そもそも論なのですが

国が定めた建築に関する基準である

『建築基準法』の構造強度に関する目的は

 

"人命を守る"

ということです。

 

つまり、巨大地震が来ても

住民の方が、外に避難できるように

 

「ただちに倒壊しない」

ということを基準に

耐震強度の設定をしているのです。

 

つまり、巨大地震が来たら

命は助かるけど

もうその家で、家族が生活できなくても

致し方ないということなんですね。

 

 

熊本地震の

震災発生直後の調査で

 

現行基準である

2000年以降の住宅の倒壊率は2%でした。

 

ところが2年後の追跡調査では

18%の建物が「更地、建替え」

となったことが判りました。

 

つまり、建築基準法を守って建てても

5軒に1軒が

 

「住めなくなってしまった」

というわけです。

 

耐震等級2とか3で建てている住宅も

含まれているので

 

基準法ギリギリ(等級1)で建てた住宅での

「更地、建替え」の割合は

もっと高くなるはずです。

 

在住ビジネスさんの資料より

 

 

大規模な地震災害が起きると

職人不足が深刻になり

 

耐震リフォームや建替えが出来るまでに

とても長い期間を要します。

 

その間、避難所や仮設住宅での

生活を余儀なくされ

 

心身への多大な影響が出て来ます。

 

 

やはり、これからの耐震性能は

 

"人命を守る"から

"住み続けられる"を

 

標準にしなければならないですね。

 

 

では、住み続けられる家の

耐震性能とは、どんなものでしょう?

 

その答えは、

耐震等級3にするということが

通説になってきていると思います。

 

このブログでもお伝えしていますが

熊本の震災では、耐震等級3の住宅に

 

倒壊や大破レベルの被害が

皆無だったというエビデンスをもとに

 

構造塾の佐藤実さんをはじめ

多くの専門家の共通した見解だと思います。

 

 

ただ、今のところ

巨大地震の繰り返しは2回迄しか

起きていませんが

 

今後3回、4回とその数が増えた時に

「耐震等級3だから安心」

というわけにはいかない可能性が

高くなりますよね。

 

 

そんなケースを想定した

気になる動画を見つけましたので

ご紹介いたします。

 

在住ビジネスさん

 

が提供しているYoutube動画で

 

『設計改善検証_耐震等級3繰り返し地震』

というものです。

 

設計改善検証_耐震等級3繰り返し地震

 

 

この動画で検証されているのが

耐震等級3のモデルと

「Wallstst」という構造解析ソフトによって

検証したモデルとを

 

熊本で発生した2回の地震波によって揺らし

建物にどんな損傷が起きているかを

シミュレーションするということ。

 

 

結論しては、2つのモデルとも

2回の地震を受けても

倒壊こそ免れています。

 

ただ、

耐震等級3のモデルは

かなりの損傷を受けていて

 

もし再度、大きな地震に見舞われたら

倒壊してしまうであろうことが

見えています。

 

在住ビジネスさんの資料より

 

ここで大切なのは

じゃあ、耐震等級3でもダメじゃん

とかいうことではなくて

 

耐震解析ソフトによって

ある程度正確に

シミュレーション出来るのであれば

やらない手はないですし

 

やることによって

自ら、自宅の本当の耐震性能を選び

確認しておくということ

なんだと思います。

 

 

この「Wallstat」というソフトは、

京都大学の中川貴文先生が開発され

一般公開されていますので

誰でも、無料で使えるます。

 

ただ、

操作はそんなに簡単ではなく

 

蓮見工務店でもチャレンジしておりますが

残念ながら、今は完ぺきに

使いこなしているというにはほど遠い状況。

 

なので、操作に詳しい方との協働

ということになって

多少、経費は掛かるのですが

 

ご興味をお持ちの方は

是非、お声掛けください。

 

 

今日は、

‟【『建築基準法』を守っても、暮らしは守れない!?】

家づくりを『学ぶ』ブログ・構造編 第28弾”

というテーマで

建築基準法の考え方や

耐震等級3もオールマイティではない

ということについてのお話でした。

 

 

すべての経験を誇らしく感じ

思わず自慢したくなる

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提供し続ける

 

あなたにとっての

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これからも、住まいに関わる

さまざまな話題をはじめ

蓮見工務店、わたしについても

情報提供したいと思います。

 

 

 

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このたび、温熱に関する、物件ごとの監修を

『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。

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また、耐震構造に関しても

『構造塾』主宰 佐藤実氏に随時相談できます。

 

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