【永久保存版】平屋住宅は何坪必要?家族構成・間取り・土地の広さから知る床面積の目安を求める方法

ゆったりと暮らしたい方やミリマルなシンプルライフを送りたい方に人気の家が「平屋建て住宅」です。
「平屋建ての家を建てたいが、どのくらいの土地や間取りが必要なのか判断できない」という方も少なくないはずです。
そこで今回は、「平屋の注文住宅」について、家族構成ごと・間取りごとに必要な床面積とそれを建てるための土地面積目安を紹介します。
既に土地を購入済みの方やご実家などを建て替えたい方が敷地面積から建築面積を求める方法についても解説しますので、これから家を建てる方はぜひ最後までご覧ください。
● 既に敷地を持っている場合は、そこで建てられる床面積の上限が決まるため、場合によっては2階建てのプランも視野に入れる必要があります。
●「蓮見工務店 + 蓮見建築設計事務所」は、“手作りの家”をモットーに埼玉県で高性能な住宅を数多く手がけています。
目次
家族構成ごとの必要床面積|2人・3人・4人家族

これから家を建てる方にとってまず確認していただきたい点が、「生活に必要な空間の広さ」です。
そこで参考になるのが、誘導居住面積水準です。
誘導居住面積水準とは、国土交通省が公表している「住生活基本計画」で示された住空間に関する基準で、世帯人数ごとに生活する上で必要となる居住空間面積の目安を提示しています。
水準の種類 | 単身世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 |
---|---|---|---|---|
一般型誘導居住面積水準 | 55㎡ (16.7坪) | 75㎡ (22.7坪) ※25㎡×世帯人数+25㎡ | 100㎡ (30.3坪) ※ | 125㎡ (37.9坪) ※ |
都市居住型誘導居住面積水準 | 40㎡ (12.1坪) | 55㎡ (16.7坪) ※20㎡×世帯人数+15㎡) | 75㎡ (22.7坪) ※ | 95㎡ (28.8坪) ※ |
平屋建て注文住宅の広さ目安を知りたい方は「一般型誘導居住面積水準」を参考にしましょう。
都市居住型誘導居住面積水準は、都心部でマンションを購入する際などに役立ちます。
「誘導居住面積水準はあくまでも理想的な目安なのでは?」と思う方がいるかもしれません。
そこで、実際に家を建てた(購入した)方の平均家族人数と住宅面積をフラット35利用者調査より抜粋して紹介します。
エリア | 家族の平均人数 | 平均住宅面積 | 平均敷地面積 |
全国 | 3.5人 | 119.5㎡ (36.2坪) | 334.5㎡ (101.3坪) |
首都圏 | 3.6人 | 120.4㎡ (36.5坪) | 232.7㎡ (70.5坪) |
埼玉県 | 3.6人 | 124.2㎡ (37.6坪) | 302.5㎡ (91.7坪) |
ゆとりのある敷地に平屋建ての注文住宅を建てたい方はぜひ弊社までご相談ください。

間取りごとの必要床面積

「家全体のボリュームはイメージできたが、それぞれの空間でどのくらいの広さが必要か知りたい」という方のために、生活に必要なスペースの平均的な面積を紹介します。
キッチン
どのくらいの長さのシステムキッチンや造作キッチンを設置するかによって必要な広さは異なります。
仮に一般的な「幅2,500mm×奥行600mm」のサイズを設置する場合は、通路や食器棚のスペースを含めて4.5帖〜6帖程度(2.25〜3坪)の広さを想定しましょう。
ただし、外周に通路が必要なアイランドキッチンにする場合は、さらに広めのスペースが必要になります。
トイレ
戸建住宅の場合、一般的なトイレの広さは1帖(0.5坪)程度です。
ただし、手洗い付きのカウンターを設置する場合や車椅子・杖を使用する方がいらっしゃる場合は、さらに0.5〜1帖(0.25〜0.5坪)広げた方がゆとりのあるトイレに仕上がります。
※バリアフリーに特化したトイレについては「高齢者に優しい平屋住宅|土地・間取り・設備・内装のポイントと事例を紹介」も併せてご覧ください。
洗面・脱衣室
洗面スペースは1〜1.5帖(0.5〜0.75坪)、脱衣スペースは1〜2帖(0.75〜1坪)が一般的な広さです。
ただし、タオルなどをしまう収納やランドリースペースを併設する場合は、さらに2帖(1坪)程度追加すると快適になります。
洗面・脱衣室とランドリールームを分ける場合は、ランドリールームとして2帖(1坪)ほどのスペースを確保しましょう。
浴室
多くの戸建住宅で採用されているシステムバス(ユニットバス)には様々なサイズがありますが、0.75坪〜1坪サイズが標準です。
タイル仕上げの在来浴室工法では自由な形状・広さにできますが、こちらの場合もやはり1坪前後にするケースが大半です。
ただし、お子様や介助の必要な方を含めて複数人で入浴する場合、0.75坪の浴室は身動きが取りづらいため、1.25〜1.5坪サイズの浴室も検討しましょう。
ダイニング
ダイニングスペースの広さは家族構成やテーブルセットの大きさによって異なりますが、仮に4人掛け(幅1,500mm)のテーブルを置くと想定すると、5〜7帖(2.5〜3.5坪)の広さが必要です。
7帖(3.5坪)もあれば、6人掛けのテーブルセットを置いても周りに通路を確保できます。
ダイニングスペースをコンパクトにしたい方は、対面キッチンに隣接したカウンタースタイルがおすすめです。
リビング
一般的なリビングスペースは4.5〜6帖(2.25〜3坪)程度です。
ただし、一般的なLDKスタイルの場合はそれぞれ通路として確保した広さが重複するため、キッチン・ダイニング・リビング合わせて14〜16帖(7〜8坪)あると必要な家具を配置できます。
寝室・子供部屋
寝室は夫婦(カップル)2人で使用するのか、お子様などが1人で使用するのかや、どのような家具を置くのかによって適切な広さは異なります。
ただし、一般的には4.5〜8帖(2.25〜4坪)にするケースが大半です。
それ以上広くすると家具のないスペースが多くなって落ち着かないため、書斎スペースやセカンドリビングを併用するなど工夫をしましょう。
【4.5帖(2.25坪)】
ダブルベット1台またはシングルベット2台を置ける広さですが、通路がほとんどなく、デスクや収納を置くスペースを確保できません。
そのため、1人用の部屋として成立するサイズです。
【6帖(3坪)】
ダブルベット1台またはシングルベット2台を置いても通路を確保でき、小さいデスクであれば置けるスペースも残ります。
ただし、2人で使用する場合は決して余裕がある訳ではないため、寝るためだけのスペースになる可能性が高いでしょう。
【8帖(4坪)】
キングサイズのベット1台またはシングルベット2台を置いてもゆとりがあります。
テレビ台やデスク、収納家具を配置するスペースも確保できるため、寝る以外でも空間を満喫したい方におすすめです。
玄関
戸建住宅の玄関(土間・ホール・収納)は、4〜6帖(2〜3坪)が目安です。
靴を脱ぎ履きするのに便利なベンチや、車椅子でもアクセスしやすいスロープなどを設置する場合は、さらに1帖(0.5坪)プラスしましょう。
収納
家全体の収納スペースを考える時に目安となるのが「収納率」で、延べ床面積に対する収納スペースの面積割合を表します。
戸建住宅の場合は収納率12〜15%が目安です。
そのため、家のボリュームを検討する段階では、まず各部屋のクローゼットもしくはファミリークローゼット、パントリー、シューズインクローゼットなどを合わせて収納率が15%になる面積を想定しておきましょう。
ただし、空いたスペースを収納にする小屋裏収納(屋根裏収納)や床下収納の面積を算入する必要はありません。
その他(廊下など)
最近は廊下をあまり作らない間取りがトレンドです。
なぜなら、廊下の総長によって延床面積が大きく変わるからです。
例えば仮に3mの廊下を作った場合、一般的な廊下の幅800〜900mmにするとこれだけで1坪弱のスペースが取られてしまいます。
特に平屋建ては生活に必要なスペースを1階にまとめる必要があるため、できるだけ廊下の少ない間取りにして限られた空間を有効活用できるプランがおすすめです。
ちなみに、平屋建てでは階段は不要ですが、ロフトやスキップフロアを作る際は階段を置くスペースも想定しましょう。
屋外スペース
家の広さと合わせて、屋外で必ず必要となるスペースもチェックしておきましょう。
空間の種類 | 広さ目安 |
---|---|
駐車スペース | 軽自動車:3.1坪(2.4m×4.3m)以上/台 ワンボックス車:4.7坪(2.7m×5.7m)以上/台 |
駐輪スペース | 0.5坪(0.8m×2m)以上/台 |
スロープ (道路から玄関土間までで基礎高さ45cmの場合) | 1.1坪(勾配1/8=長さ3.6m)以上/ヶ所 |
「広ければいい」という訳ではなくコンパクトでも居心地の良い空間はつくり出せますので、快適な平屋建て注文住宅に住みたい方は設計実績が豊富な蓮見工務店までお気軽にご相談ください。

2LDK・3LDK・4LDKの坪数目安

それぞれの空間における必要な面積を踏まえると、2LDK・3LDK・4LDKの広さ目安は以下の通りです。
間取り | 床面積の目安 |
---|---|
2LDK (床面積22坪) | 20〜25坪 |
3LDK (床面積30坪) | 25〜30坪 |
4LDK (床面積40坪) | 30坪〜35坪 |
ただし、書斎や仕事場、その他趣味のスペースなどを作りたい場合は、さらに床面積が広くなります。
そのため、敷地を選んだり新築コストの予算を検討したりする際には注意しましょう。

必要な土地の広さを求める方法

ここまで「家族構成ごと・間取りの空間ごとに必要な床面積」についてお話ししましたが、実際に家を建てる上では「敷地の面積」も重要です。
敷地面積の目安を知る上で重要なポイント
敷地面積の目安を知る上で重要となるいくつかのポイントがあるのでチェックしておきましょう。
建築基準法の集団規定(※)では、都市計画法で定められた用途地域ごとに建蔽(けんぺい)率の上限が決められています。
※集団規定:建物の周辺環境を守るためのルール
建蔽率(%)=建築面積/敷地面積×100

用途地域における住宅系エリアの建蔽率は自治体によって異なりますが、30~80%が一般的です。

建蔽率の他にも、住宅のボリュームから必要な敷地面積を求める際に重要となるキーワードがあるのでチェックしておきましょう。
容積率(%)=延床面積/敷地面積×100 ▶︎平屋建ては建蔽率=容積率
絶対高さ制限:用途地域によっては建物の絶対高さが10mもしくは12m以内と規定 ▶︎平屋建ての場合は抵触しないケースが大半
道路・北側・隣地斜線制限:周囲の採光・通風を確保するために、それぞれの基準点から一定の勾配で空に向かって伸ばした斜線を越える建物は建築できない ▶︎平屋建ての場合は抵触しないケースが大半
これらのキーワードに加えて、前面道路の幅員が4m未満の場合は建蔽率・容積率・各種斜線規制を守っていても建物のセットバックが必要になるなどの決まりがあるので注意しましょう。
必要床面積から求める平屋建ての敷地面積
ここでは、2人・3人・4人世帯における一般型誘導居住面積水準の面積と、標準的な2LDK・3LDK・4LDKの面積から敷地面積の目安を求めます。
※建蔽率50%(その他の規制や緩和を受けない場合)
一般型誘導居住面積水準の面積 | 敷地面積の目安 |
---|---|
2人世帯=75㎡ | 75÷0.5(50%)=150㎡=45.5坪 |
3人世帯=100㎡ | 100÷0.5(50%)=200㎡=60.6坪 |
4人世帯=125㎡ | 125÷0.5(50%)=250㎡=75.8坪 |
間取り | 敷地面積の目安 |
---|---|
2LDK=20坪 | 20÷0.5(50%)=40坪(132㎡) |
3LDK=30坪 | 30÷0.5(50%)=60坪(198㎡) |
4LDK=40坪 | 40÷0.5(50%)=80坪(264㎡) |

敷地面積から建築可能な床面積を求める方法|土地20・30・40・50・60・70坪

既に敷地を購入済みの方や、ご実家などの建て替えを検討している方は、土地の面積から建てられる平屋建て住宅の床面積を求めることもできます。
ここでは、平屋建て・2階建てそれぞれで建築可能な床面積の上限を紹介します。
※建蔽率50%(その他の規制や緩和を受けない場合)
土地の面積 | 平屋建て | 2階建て |
---|---|---|
20坪 | 20×0.5(50%)=10坪(33㎡) | 20×0.5(50%)×2=20坪(66㎡) |
30坪 | 30×0.5(50%)=15坪(49.5㎡) | 30×0.5(50%)×2=30坪(99㎡) |
40坪 | 40×0.5(50%)=20坪(66㎡) | 40×0.5(50%)×2=40坪(132㎡) |
50坪 | 50×0.5(50%)=25坪(82.5㎡) | 50×0.5(50%)×2=50坪(165㎡) |
60坪 | 60×0.5(50%)=30坪(99㎡) | 60×0.5(50%)×2=60坪(198㎡) |
70坪 | 70×0.5(50%)=35坪(115.5㎡) | 70×0.5(50%)×2=70坪(231㎡) |
十分な敷地面積がない場合は、最高で床面積の上限が2倍になる2階建てのプランを検討しましょう。
容積率や高さ制限、斜線規制が影響しますが、一般的な住宅地であれば建蔽率の範囲で総2階建ての家を建てられるケースが大半です。

まとめ

平屋の注文住宅を建てる際には、「家族構成に合わせた居住面積」「理想的な間取りを実現するために必要な床面積」「敷地に対して建築できる面積」など、様々な視点で家のボリュームを検討する必要があります。
埼玉県でデザインと性能、快適さの全てを持ち合わせた家を新築・リノベーションしたい方は、平屋注文住宅の事例が豊富な「蓮見工務店」にお任せください。
