【『令和の聴竹居』は酷暑地・埼玉から生まれる?】 家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編 第20回

100年前の環境共生住宅『聴竹居』。もし現代に蘇るとしたら、最も暑い地に。

 

いつも読んでいただいて

ありがとうございます。

 

 

埼玉県北本市で

『学んで楽しむ家づくり』を

お届けしている

 

“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”

 

蓮見工務店社長 蓮見幸男です。

 

昨年の取材時に撮っていただいた1枚。

 

 

こんなお家つくってます。

 

北本市  S邸 リビング(2011年竣工)

 

 

≪30年後も、しみじみ

「良い家だ」と思える家づくり≫

 

を味わって貰いたくて

毎日書いているブログの

 

今日が656回目です。

 

 

関西方面に行く用事があって

帰りは日中、高速道路を走って

8時間ほどかけて

埼玉に戻ってきました。

 

それで、つくづく思ったのが

「埼玉は暑い!」ということ。

 

西宮では日中も海風を感じて

涼感を得られましたし

 

京都では

朝晩はそれなりに気温が下がって

多少の過ごし易さを感じました。

 

帰りの岡崎SAや鮎沢PAも

やはりお盆を過ぎると

暑さの峠を越えたということを

気が付かせてくれました。

 

 

ところが地元北本に無事到着し

車を降りた途端

 

ジトーッとした蒸し暑さに

辟易です。

 

午後9時を回っているというのに

気温が31.7℃!

絶対湿度が23.8g/㎥!

 

これ、尋常じゃないです。

 

前日に通り過ぎた

台風7号の余波なのかもしれませんが

 

日没後3時間以上経っても

30℃を大きく上回っていて

 

湿度も70%前後となれば

身体には、本当に応えます。

 

 

夏の暑さに対して

 

「通風」や「日除け」の工夫で

上手に暮らしましょう

 

などという事は

半世紀前のおはなしで

 

今となっては『夢物語』だと

常々思っていました。

 

でもそれは、わたしが

埼玉県の県央~県北という

日本でも有数の

高温多湿地域に暮らしているから

 

という事なのかもしれないと

今回、凄く感じました。

 

 

 

まだ、日本の多くの地域では

 

設備による強制的な排熱にのみ

頼らなくても

 

建築的な工夫の積み重ねで

ある程度、快適に暮らせる余地が

残されているのかも知れないですね。

 

 

その際に、キーワードとなるのは

やはり「断熱」「蓄熱」「調湿」であり

 

その組み合わせとしての

「熱拡散率」などの検討によって

外の熱と、内部環境を絶縁する事

 

そんな建築的探究が

面白味を増してきそうな気がしています。

 

 

 

ちなみに、この

外の熱と内部環境を絶縁するという言葉は

 

今回の関西行の目的の一つである

『聴竹居』を設計した

 

100年前に活躍した建築家であり

環境工学研究の草分け、藤井厚二氏の著書

 

『THE JAPANESE DWELLING-HOUSE』

 

の中に

 

日本における断熱の第一の目的は

外壁面に受ける高温を屋内に対して

絶縁すること

 

という文章で著されています。

 

 

今年の春に、一度訪れていて

どうしてももう一度、夏に来てみたい

 

という思いから

今回の再訪となったのです。

 

 

 

 

残念ながら、100年前に通用した

数々の藤井氏の建築的工夫は

 

現代の地球を覆う

異常気象を前にしては、

子供騙しにもならないのだということ

 

 

 

 

そして、断熱性が低く

熱容量が外部からの熱量に対し

十分でないこと

 

日射遮蔽が有効に働いていない

 

という状況であると

必然的に温熱環境の悪化を生む

 

つまり、数字は嘘をつかない

という事を実感した

今回の見学会でもありました。

 

 

 

おそらく、近い将来には

今の埼玉の私の地元の過酷な夏の気候が

全国的に平均的な気候となるのでしょう。

 

だとしたら、今、埼玉での夏対策を

建築的な工夫として

真剣に考えることで

 

これからの、日本の住まいの

スタンダードになるのかも知れない

 

そんなことを考えながら

帰途に就いたのでした。

 

『令和の聴竹居』は

埼玉の酷暑地域から生まれるべき

という事かもしれません。

 

 

 

 

毎週土曜日は

 

“家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編”

~暮らしの快適を守る温熱環境”いろはの”~

 

をテーマにブログを書いていて

 

今日はその20回目

【『令和の聴竹居』は酷暑地・埼玉から生まれる?】

をおとどけしました。

 

 

 

今日は、

‟【『令和の聴竹居』は酷暑地・埼玉から生まれる?】

家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編 第20回”

というテーマで

100年前の環境共生住宅である

『聴竹居』が現代に蘇えるとしたら

日本で最も暑い場所からでは

というお話でした。

 

 

すべての経験を誇らしく感じ

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あなたにとっての

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これからも、住まいに関わる

さまざまな話題をはじめ

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情報提供したいと思います。

 

 

 

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『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。

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