【敷地ごとの最適な屋根のカタチとは?】 家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編 第24回

東西流れの切妻屋根、妻入りの住宅。深い軒の出で日射遮蔽。

 

いつも読んでいただいて

ありがとうございます。

 

埼玉県北本市で

『学んで楽しむ家づくり』を

お届けしている

 

“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”

 

蓮見工務店社長 蓮見幸男です。

 

昨年の取材時に撮っていただいた1枚。

 

こんなお家つくってます。

熊谷市  O邸 トイレ(2018年竣工)

 

 

≪30年後も、しみじみ

「良い家だ」と思える家づくり≫

 

を味わって貰いたくて

毎日書いているブログの

 

今日が690回目です。

 

 

台風14号は、Uターンして

日本列島に向かった来そうですね。

 

 

温帯低気圧になった後、秋雨前線と合流し

この3連休中に、場所によっては

 

「記録的な雨量となる」とのことで

厳重警戒が呼びかけられています。

 

東北地方では、既に

かなりの雨量を記録していますので

 

土砂災害などの危険性が高まってますので

特に警戒が必要でし、

 

能登半島の被災地でも

大雨特別警報が発令されてますので

心配ですね。

 

 

 

さて、毎週土曜日は

 

“家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編”

~暮らしの快適を守る温熱環境”いろはの”~

 

をテーマにブログを書いていて

 

今日はその24回目

【敷地ごとの最適な屋根のカタチとは?】

をおとどけします。

 

 

住まいの温熱環境について

いろいろとお話を伺っている

松尾設計室主宰 松尾和也さんが

 

業界紙『新建ハウジング』の

「エコハウスメソッド」というコラムに

 

住宅の屋根について

「合理的な形状とは、如何なるものか」

最新の意見を寄せてます。

 

とても興味深い内容なので

ご紹介すると同時に、

 

蓮見工務店の家づくりでは

どうなのかを考えてみました。

 

 

 

松尾和也さん曰く

 

今まで、屋根の軒の出は

 

太陽高度が高い南側は有効に働き

高度の低い東側や西側は厳しい

 

とされてきました。

 

しかし、

シミュレーションソフトによって

 

日射遮蔽が必要な夏季においては

東や西面の軒の出も、

 

外壁にかなり有効な影を作る

ということがわかってきたのです。

 

 

今、屋根に太陽光パネルを載せるというのが

ある程度、スタンダードになって来ていて

 

それとともに、パネル設置工事費が

かなりリーズナブルになってきています。

 

費用対効果を高めていくと

6kW以上のパネルを載せたいところですが

 

そうするには、屋根を北側が高い片流れに

する以外、難しいのが現状です。

 

建物の外観デザインや

北側隣地の住民への配慮も勘案すると

 

一律に、片流れ屋根にする

という訳にはいかないでしょう。

 

 

 

南北に流れる切妻屋根では

南側1面しか設置できないですし

 

寄棟は東南西の3面設置できるものの

3角になる部分が多く

設置効率が非常に悪くなります。

 

 

 

そこで考えられるのが

東西に流れる切妻屋根です。

 

南方向に比べ、パネル面積あたりの発電量は

15%ほど低下します。

 

でも、南面設置よりも

設置面積は増やすことが出来ますし

 

消費電力が多い、朝夕の時間帯に

南面設置に比べて、より多くの発電量を

期待できます。

 

逆に、消費電力が減る正午付近の時間帯は

発電量も減るということで

 

結果として、実際の生活上の消費電力量と

発電量とがリンクするメリットも出て来ます。

 

 

この場合に気を付けなければならないのが

南面の窓の日射遮蔽です。

 

・軒の出を極端に大きくする

・屋根とは別に、南側壁面に庇を設ける

窓ごとに、アウターシェードなどの

・付属物を設置する

 

といった対応が必要になるでしょう。

 

東西流れの切妻屋根の代表的な作品。わたしの師匠の師匠、前川國男先生の自邸。

 

東・西両方に流れる切妻屋根とは

松尾さんらしい、非常に理にかなった

知見だと思い、感心しました。

 

シミュレーションソフトが充実した

今だからこそ

 

ものごとを、決め付けることなく

柔軟に、データに沿って考えることが

大切だということですね。

 

 

この松尾さんの知見も

建物が、方角とある程度平行に建つ

ということが前提になります。

 

わたしの地元のように

町並みが、30°も40°も振れている場合は

別の結果が導き出されるかも知れません。

 

また、蓮見工務店のデザインでは

屋根勾配をかなり緩く(低く)することが多く

 

東・西面にパネルを設置した場合に

太陽高度が低いために、

かなり発電効率が落ちてしまうということが

予想されます。

 

それと、最近では

かなり市街化が進んできていて

東・西側に、隣家との離隔が

十分に取れないケースも増えています。

 

 

隣家が南北流れの切妻や片流れの場合

太陽高度が低い朝夕の時間帯には

太陽光パネル面に影が落ちて

 

発電量がかなり落ちる可能性が

高くなります。

 

 

野原に一軒家を建てるのではないので

 

原則を踏まえつつも

シミュレーションや経験を駆使しながら

 

その敷地ごとの最適解を見つけるスキルが

大切だということです。

 

こうした敷地条件であれば、屋根形状の選択肢は広がります。

 

今日は、

‟【敷地ごとの最適な屋根のカタチとは?】

家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編 第24回”

というテーマで

太陽光発電の効率や

日射遮蔽/取得を勘案した

最適な屋根形状について

その原則と、敷地の条件による

考え方のアレンジについて

考えてみました。

 

 

すべての経験を誇らしく感じ

思わず自慢したくなる

『家づくりヒストリー』を

提供し続ける

 

あなたにとっての

“オンリーワン・ビルダー”です。

 

 

これからも、住まいに関わる

さまざまな話題をはじめ

蓮見工務店、わたしについても

情報提供したいと思います。

 

 

 

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参考にしていただければ幸いです。

 

このたび、温熱に関する、物件ごとの監修を

『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。

ご希望の方は、是非ご相談ください。

 

また、耐震構造に関しても

『構造塾』主宰 佐藤実氏に随時相談できます。

 

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