【換気設備はいらない!?その必要性を考える。】 家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編 第31回
☝冬場は給気口からの冷気が不快ですね。でも換気するわけとは?
いつも読んでいただいて
ありがとうございます。
埼玉県北本市で
『学んで楽しむ家づくり』を
お届けしている
“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”
蓮見工務店社長 蓮見幸男です。
☝昨年の取材時に撮っていただいた1枚。
☝こんなお家つくってます。
川越市 K邸 リビング(2003年竣工)
≪30年後も、しみじみ
「良い家だ」と思える家づくり≫
を味わって貰いたくて
毎日書いているブログの
今日が767回目です。
昨日で正月三ヶ日も終わり
6日の月曜日からの出社に向けて
この週末は、静かに過ごす
という方も多いのではないでしょうか。
わたしも、今日と明日は
ぼちぼち仕事を始めてます。
蓮見工務店は1日遅れの
7日が仕事始めとさせていただきます。
さて、毎週土曜日は
“家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編”
~暮らしの快適を守る温熱環境”いろはのい”~
をテーマにブログを書いていて
今日はその31回目
【換気設備はいらない!?その必要性を考える。】
をおとどけします。
昨日のブログで
室内の二酸化炭素濃度について
注意して下さいと、お話しました。
室内環境において
「温度」と「湿度」については
みなさん、気にされますが
二酸化炭素をはじめ
様々な空気汚染について
話題になることが
あまり多くはないと感じています。
室温や相対湿度を表示する計器は
どこのご家庭にもあろうかと思いますが
二酸化炭素濃度が測れるものは
あまり見ませんよね。
ただ、昨日のブログでも書いた通り
集中力が低下したり
眠くなってしまったりと
室内の空気質の低下が
私たちの身体に、様々な影響がある
ということも確かです。
高気密高断熱住宅が一般的になった現在
換気の重要性も
相対的に高まっています。
現在、建築基準法では
1時間に0.5回を必要な換気量
としています。
つまり、室内の空気を
そっくり入れ替える量の換気設備を
設置することが
義務付けられています。
元々は、建材等に含まれる化学物質や
ダニ・カビ・粉塵などが原因で
皮膚・粘膜症や頭痛・めまい等の
健康障害の発生(シックハウス症候群)
が頻発したことから
約20年前に、その対策として
健康被害が報告されている化学物質の
使用制限と、
前述の換気設備の設置が
法律化されたのです。
現在では、立法化の効果で
建材による室内の空気汚染は
健康上、問題ないレベルに
抑えられている、と言われています。
ただ、住まいには必ず人がいて
人は、呼吸によって二酸化炭素を
掃出しています。
こんな言い方は気持ち悪いのですが
人がそこで生活すれば
そのひとが"汚染源"ということです。
そこで、ひとが生活する住宅では
二酸化炭素濃度を適正に保つためにも
換気が必要なのです。
一般的に言われている
ひと一人当たりの必要換気量は
1時間当たり30㎥です。
4人暮らしであれば
30㎥×4人=120㎥の換気量を
確保する必要があるということ。
30坪の延べ床面積の住宅では
室内の容量が、おおよそ250㎥です。
建築基準法で義務付けられている
必要換気量は0.5回/hですので
250㎥*0.5回=125㎥
となり、
先程の30坪4人暮らしの
必要換気量とほぼ一致するのです。
ちなみに、
気密性能が低い古い建物と
昨今の高気密住宅とでは
換気量は大きく違ってきます。
住宅の周辺環境や気象条件と
C値の違いによる
換気回数を示したグラフがあります。
外部風速が2m/sで
内外温度差が15℃(室内22℃、外部7℃)
一般的な住宅地
という条件の場合、換気回数は
C値=5では、約0.4回/h
C値=0.5では、0.08回/h
となって、約5倍もの
違いが出て来ます。
古い建物の場合
隙間からの漏気だけで0.4回/h分の
換気がされてしまう。
つまり、法律で必要とされる
0.5回/hの換気回数とほぼイコールで
殆ど換気設備は必要ない
なんてことになってしまいます。
実際には、漏気が激しい場所と
そうでない場所があって
健全な空気質を確保するのは
難しいのですけど。
C値が0.5を切るような
高気密住宅の普及が進むいま、
換気設備の重要性は
高まる一方です。
換気設備を含めた
トータルな空調計画を提案できる
建築士や工務店に相談することが
快適な空気質にとっての
第一歩と言えます。
今日は、
‟【換気設備はいらない!?その必要性を考える。】
家づくりを『学ぶ』ブログ・温熱編 第31回”
というテーマで
冬場になると寒いので
換気用の給気口を
閉じたくなってしまいます。
IHとエアコンなので
換気しなくても良いのでは
と考えがちですが
どうなのでしょう、というお話。
すべての経験を誇らしく感じ
思わず自慢したくなる
『家づくりヒストリー』を
提供し続ける
あなたにとっての
“オンリーワン・ビルダー”です。
これからも、住まいに関わる
さまざまな話題をはじめ
蓮見工務店、わたしについても
情報提供したいと思います。
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にも、さまざまな情報を載せていますので
参考にしていただければ幸いです。
このたび、温熱に関する、物件ごとの監修を
『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。
ご希望の方は、是非ご相談ください。
また、耐震構造に関しても
『構造塾』主宰 佐藤実氏に随時相談できます。
‟楽しむ家づくり” のパートナー
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