グリーン住宅ポイントとはどんな制度?
2020年12月に発表され、今年の春から、申し込みが始まっているグリーン住宅ポイントには、新築住宅、中古住宅、リフォームを対象に、一定の条件を満たすことでポイントが発行される制度です。付与されたポイントは、1ポイントを1円に換算して使う他、ケースによっては、追加工事に充てることもできます。
ポイント制度は、省エネ住宅を推進することと、消費低迷を抑える為に、国の施策として、過去にも、数回行われてきました。制度の内容は、その都度少しずつ変わっていますが、今回の大きな特徴は、付与されるポイントが、過去最大であることです。グリーン住宅ポイントは、新築住宅の場合、省エネ性能を備えた家に対して付与されますが、省エネ性能の高さによって、付与されるポイント数が増える他、18歳未満の子どもが3人以上いるというご家族に対しては、さらにポイント数が増えます。
グリーン住宅ポイント制度の概要
具体的な内容を確認していきましょう。
■ 対象となる期間 2020年12月15日〜2021年10月31日
この期間内に、注文住宅の場合は工事請負契約、分譲住宅の場合不動産売買契約が締結されている必要があります。
■ 新築住宅の建築・購入の対象要件
グリーン住宅ポイントは、自ら居住するために新たに住宅を建築する注文住宅の建築主、または自ら居住するために新築住宅を購入する住宅の購入者が対象です。
新築とは、契約時に建築から1年以内、第三者が未入居の住宅です。
■ 高い省エネ性能等を有する住宅、または一定の省エネ性能を満たす住宅が対象です。
高い省エネ性能等を有する住宅とは、認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計認定住宅、ZEHのいずれかです。
一定の省エネ性能を満たす住宅とは、日本住宅性能表示基準で定める断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4以上の住宅です。
■ 購入者等が自ら居住する住宅が対象です。(申請は1人1回まで)
上記の要件を満たすことによって、30万〜100万ポイントが発行されます。
高い省エネ性能等を有する住宅の基本ポイント 400,000ポイント
一定の省エネ性能を有する住宅の基本ポイント 300,000ポイント
加算ポイントについて
この基本ポイントに、下記の要件を満たすと加算ポイントが発行されます。
高い省エネ性能等を満たす住宅が、下記の要件に該当する場合、加算されるポイント数 60万ポイントを加算(合計100万ポイントを発行)
一定の省エネ性能を満たす住宅が、下記の要件に外とする場合、加算されるポイント数 30万ポイントを加算(合計60万ポイントを発行)
■ 東京圏の対象地域からの移住のための住宅
一定の要件を満たす東京23区に居住または通勤する方が、東京圏の対象地域外に新築住宅を取得し移住する場合、ポイントの加算が受けられます。
■ 多子世帯が取得する住宅
3人以上の18歳未満(生年月日が2002年(平成14年)12月16日以降である)の子を有する世帯の場合は、ポイントの加算が受けられます。
■ 三世代同居仕様である住宅
三世代同居仕様住宅とは、キッチン、浴室、トイレ玄関のうちいずれか2つ以上が複数個所ある住宅です。ただし、住戸内で行き来できない完全分離型の二世帯住宅は、この要件に該当しません。それぞれが、省エネ住宅の要件を満たしている場合には、戸別に新築住宅としてポイントの発行を受けることができます。申請にあたっては、平面図の提出が必要です。
参考サイト 新築住宅の建築・購入:ポイント加算 三世代同居仕様である住宅
■ 災害リスクが高い区域からの移住のための住宅
災害リスクの高い区域とは、土砂災害特別警戒区域、または建築禁止災害危険区域です。
高い省エネ性能とはどのような性能?
グリーン住宅ポイントにおいては、認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計認定住宅、ZEHの4つが、高い省エネ性能を持つ家として認定されます。
それぞれの特性については、こちらのコラムをご覧ください。
それぞれ異なった特徴がありますが、共通することは、2つの省エネ基準を満たしているということです。
① 屋根・外壁・窓などの断熱の性能に関する基準(外皮基準)
② 住宅で使うエネルギー消費量に関する基準(一次エネルギー消費量基準)
それでは、具体的に高い省エネ性能を持つ家は、暮らしにどのような影響を与えるのでしょうか?2つの省エネ基準が暮らしに与える影響は、基本的に、快適な室内環境が調うことと、エネルギーを節約できることです。
快適な室内環境が調う
室内の温度は、快適さや健康維持に大きな影響を与えます。住宅性能の低い家では、屋根や壁、床、サッシからの熱の出入りが多く、表面温度も外気温からの影響が大きい為、冷暖房が効率よく働かず、多くのエネルギーを消費します。また、体感温度は室温だけでなく床や壁・天井などの表面温度の影響を受けますので、より快適感を損ねます。
高性能な家の室内は、冷暖房の暖かさ、涼しさがムラなく室内に拡がり、壁や床、家具の表面温度と室温の差が抑えられます。暖房をしている時に、顔だけ熱くなったり、足元が冷えたりということがありません。間取りによっては、暖房をしている部屋と、廊下や玄関などとの温度差を抑え、家中の温度を均一にすることもできます。
このような室内環境は、快適なだけではなく、結露やカビを防ぐということにも繋がり、アレルギー発症のリスクを抑えて、家族の健康にも貢献します。
エネルギーを節約できる
高性能住宅では、最小限の冷暖房で最適な室温を調えられるため、電気代を大幅に節約できます。具体的には高気密高断熱化と、高効率な省エネ住宅設備、太陽光発電をはじめとした創エネができる設備です。
住宅性能 高断熱・高気密であり、適切な換気計画が施されている
夏には、外気温の上昇や、太陽熱が窓から侵入して室温を上昇させます。冬には暖房した室内の熱を冷たい外気や風が奪い、室温を低下させます。高断熱・高気密の家は、このような家の中と外気との熱の出入りを、抑える住宅です。屋根、壁、床、サッシに断熱性の高い建材を使い、高い気密性ですきま風などでの熱の出入りを抑え、熱交換換気などの高効率換気計画で冷暖房負荷を抑えます。また、適切な軒の出やアウターシェードなど窓の付属物、方位による日射遮蔽若しくは取得ガラスの選択で、日射熱を上手にコントロールできると、室内の温度変化が抑えられ、冷暖房に使われるエネルギーが軽減します。
省エネ 暖房、冷房、換気、給湯、照明に関わる設備が高効率である
冷房や暖房に使う機器は、住宅の断熱性能、地域の気候、部屋の広さにあっていることが大切です。必要以上の容量の空調設備では、効率良く機能しないのです。カタログに記載されている適応畳数は、無断熱住宅を想定しています。必ず、その家、その部屋の冷暖房負荷を算出して機器を選択しましょう。冷蔵庫や照明機器などの家電は、省エネ性能の高い機器を選ぶなど、エネルギーを節約できる設備・機器を選ぶことで、家庭の電力使用量が抑えられます。
創エネ 太陽光発電などを活用し、自宅で電気を創れる
太陽熱利用システムで給湯エネルギーを賄ったり、将来的には、家庭用蓄電池や電気自動車のバッテリーに、太陽光発電で作った電気を貯めるなどの方法で、電気を自給自足したり、余った太陽光発電で創り出した電気を地域でやり取りして、使用電気量と創出電気量をプラスマイナス0にすることが理想です。
省エネ住宅は、快適で健康的な暮らし、エネルギーを節約できる暮らしを実現しますが、同時に建築時には、一般的な住宅より費用が嵩みます。ただ、長い目で見た時に、建築費が嵩んだ分は取り戻せます。新居での新しい暮らしの助けになる省エネポイントを活用して、理想の家を実現させませんか?
蓮見工務店の家づくりへの想い
私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの
手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、
そして設計事務所として培ってきた
デザイン性、高性能な家を提供させていただきます。
「熱を集め、移し、蓄える」
「風を通し、涼を採り、熱を排出する」
「直接的な日射を避ける」 「断熱・気密性を高める」
などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、
今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。
快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、
全てのバランスで実現できます。
そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、
お客様の一棟に全力をそそいでまいります。
注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築を
ご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。
「木造住宅の視覚的な心地よさ、
木にしか出せない香り、温かみのある手触り」
「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、
パッシブデザインの良さ」
を感じて頂けます。
ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。