〈リモートワークに適した“家づくり”〉働きやすい自宅の間取りポイントを紹介
コロナ禍をきっかけに日本でもリモートワークを取り入れる企業が増えましたが、実際に始めてみると、自宅では思うように仕事に集中できないとお悩みの方も少なくないはずです。
これからマイホームを新築しようという方や、今のお住まいをフルリノベーションしたいという方にとって、ご自宅で仕事ができる環境づくりに重点を置く方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、リモートワークに適した住宅の間取りポイントを紹介します。
・リモートワークを自宅でする場合には、間取りも踏まえた検討が必要です。
・私たち“蓮見工務店 + 蓮見建築設計事務所”は、「手作りの家づくり」をモットーに、設計事務所として培ったデザイン性と技術力を活かして、高性能な住まいを提供しております。
目次
- “リモートワーク”を始めた方のよくある悩みは?
- “リモートワーク”に必要な環境整備のポイントは?
- “リモートワーク”スペースを取り入れた間取りポイントは?
- ライフスタイルに合ったマイホームづくりは実績のある工務店・設計事務所に
- 蓮見工務店の家づくりへの思い
“リモートワーク”を始めた方のよくある悩みは?
コロナ禍の行動規制に伴い、社員へリモートワーク(テレワーク)などの在宅勤務を進める企業が増え、現在もその動きは継続されています。
実際に、総務省の行ったアンケート調査によると、パンデミックの時期からは減少しているものの、未だ半数以上がリモートワーク(テレワーク)を導入しているという結果が出ました。
テレワークを導入している企業の割合は引き続き5割を超えている一方、今後導入予定があると回答した企業の割合は減少傾向にある。
導入目的は、「新型コロナウイルス感染症への対応(感染防止や事業継続)のため」の割合が87.4%となり最も高い。
(引用:総務省|令和4年通信利用動向調査の結果)
導入する企業が数多い中、実際にリモートワークをやってみて「思うように働けない」などの悩みを抱えている方も少なくありません。
では、主な“悩み事”とは、どのような内容なのでしょうか?
仕事場所がない・作れない
最も多い悩みが、仕事をするスペースがないという問題です。
家の広さが十分で合っても、自宅で仕事をする前提の間取りでないと、居場所が見つからず、リビングのテーブルなどで仕事をせざるを得ない方もいます。
ご夫婦共働きのご家庭ですと、お二人分の仕事スペースを確保しなくてはならず、結局リモートワークを諦めなくてはいけないというケースも決して少なくありません。
メリハリがつかない・オンオフが切り替えられない
通勤時間がないため、すぐ仕事に取り掛かれ、勤務時間が終わればプライベート時間を長く確保できると思う方が多いでしょう。
しかし、実際は生活のメリハリがつかず、気持ちのオンオフが切り替えられないまま効率が下がってしまうという方もいます。
また、やむを得ず勤務時間中にお子さんの送り迎えなどで抜けてしまうケースもあり、自宅にいながらも遅くまで仕事をせざるをえないケースも少なくありません。
家族の生活音や話し声が気になる
元々ご自宅で仕事をすることが前提でない場合は、どうしても家族の生活音や話し声が気になり集中できない場合や、リモート会議の音が漏れないか気になってしまう場合もあるでしょう。
家の中で物理的な距離が取れれば良いのですが、そうもいかない方も多いです。
音が気になり、結局図書館やカフェへ出掛けて仕事をするケースもあります。
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“リモートワーク”に必要な環境整備のポイントは?
リモートワークをするにあたり、多くの方は書斎のようなスペースさえあればいいと思っているかもしれませんが、それだけでは良好な労働環境とは言えません。
厚生労働省では、自宅でリモートワーク(テレワーク)を行う際の作業環境について、以下のような整備が必要としています。
- 長時間滞在しても空気の質が落ちないような「換気能力」
- 太陽光による「眩しさ・暑さ対策」
- 目の負担にならない適度な「明るさ(照明計画)」
- 冷暖房などを用いた適切な「温熱・湿度環境」
- 身体的に負担がかからない姿勢を保てる「家具や設え」
これらの条件に加え、効率的かつストレスなく仕事をするためには、以下の条件も必要です。
- オンライン会議の際に画面に映っても違和感のない「作業スペースの配置(逆光対策)」
- 資料などをきちんと管理できる「収納計画」
- 資料を広げられる十分な「作業デスク」
これらはあくまでの一例ですが、最低でもオフィスと同じように仕事をするためには、これらの要素を押さえておくことをおすすめします。
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“リモートワーク”スペースを作る際のポイントは?
リモートワークを快適にするためには、間取りについても検討しなくてはいけません。
なぜなら、自宅は仕事をする方本人だけではなく、そのご家族の生活を営む場所でもあるからです。
お互いができるだけストレスを感じずにいられるようにするためには、やはり総合的なプランニングをする必要があるでしょう。
では、間取りを考える際のポイントを紹介します。
タイプ別の特徴を知る
リモートワークのためのスペースには、いくつかのタイプがあります。
それぞれの特徴を理解し、適切な方法を選びましょう。
〈独立(個室)タイプ〉
書斎など、個室として独立させる方法です。
防音性を高めやすく、生活音や車の運転音、話し声が気になる方は、まずこのタイプを検討してみましょう。
また、ご家族の在宅時間が長い方にも、おすすめです。
ただし、明るさ(照明計画)や換気についても、十分検討しなくてはいけませんし、独立した空調設備が必要となるため、建築コストが高めです。
〈オープンタイプ〉
一つのまとまった空間の一部を仕事スペースにします。
リビングや階段ホールの一角に作業カウンターを設ける方法だけではなく、同じ空間ながらも床レベルを変えて間仕切るスキップフロアもおすすめです。
個室のように空調機器を設置する必要はありません。
しかし、周りの様子が気になりやすいため、ご家族が在宅のシチュエーションで仕事をしなくてはいけない方にはあまり適しません。
しかし、仕事外の時間帯には別の方が別の用途(勉強など)で使いやすく、造作工事が少なく済むためコスパに優れています。
〈併設タイプ〉
寝室などに仕事用スペースを併設させる方法で、個室を作るスペースがない場合でも、集中しやすい環境を整えられます。
ただし、スペースを使用する人が限定されやすいため、将来的な使い方についても十分検討する必要があります。
リモートワークに必要な最低面積を確保する
リモートワークと言っても、パソコン一台で完結する場合と、資料を広げるなどある程度スペースが必要な場合があります。
そのため、一概に最低面積を決めることはできません。
まずは、オフィスでの仕事スペースを想像しながら、どのくらいの空間が必要なのかを確認しましょう。
資料用の収納スペースや作業デスクが必要な方ですと、最低でも3帖程度の広さがあることが望ましいです。
集中しやすい場所を見つける
集中できる環境は人ぞれぞれなので、ご自身がどのような場所で仕事をしたいのかを考えましょう。
明るく陽の光に溢れた場所で働きたい方もいるかもしれませんが、時間の経過を感じ取りやすく集中できないという方もいます。
周りの様子を気にせずに仕事に没頭したい方は、北側の個室を用意しましょう。
日当たり条件が良い南側に家族のスペースを配置しやすくなります。
音が気になる方の場合は、前面道路からできるだけ離れた場所で仕事できるようにすることもおすすめです。
適切な明るさを確保する
仕事をする環境としては、時間や天気によって明るさが変化する自然光を前提とすることはあまり好ましくありません。
照明器具によって目に負荷がかからない明るさを確保する必要があります。
ただし、明るければ明るいほどいいという訳ではありません。
明るすぎると目が疲れたり眩しさを感じてしまいます。
読書や仕事に適している明るさは「700〜1000lx(ルクス)」が理想的です。
デスクに座った際に、光源(明かりを放つ部分)が直接視界に入らな異様にすることもポイント。
パソコン作業(VDT[Visual Display Terminals]作業)が主な場合には、モニターが見やすいように部屋を暗くしがちですが、厚生労働省では、部屋の明るさについて以下のように定めています。
ディスプレイを用いる場合のディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類上及びキーボード上における照度は300ルクスから1,000ルクスを目安とすること。
また、ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること。
(引用:厚生労働省|VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて)
長時間作業できる空気環境の整備
仕事場を個室にする場合は、換気についても検討しなくてはいけません。
なぜなら、人間は二酸化炭素濃度が高い環境では集中力が下がり、眠気や疲労感が増すためです。
CO2濃度は空気清浄度の1つの指標として従来より測定されており、また居室では、人の呼気、喫煙、炊事、また調理等により、影響を受けやすい。
CO2 自体は、少量であれば人体に有害ではないが、1000 ppmを超えると倦怠感、頭痛、耳鳴り、息苦しさ等の症状を訴えるものが多くなり、フリッカー値(フリッカー値が小さいほど疲労度が高い)の低下も著しいこと等により定められたものである。
(引用:公益社団法人 空気調和・衛生工学会|室内空気質のための必要換気量)
3帖程度の小さな個室の場合、換気扇がなく窓やドアを締め切った状態ですと、半日も立たずにCO2濃度が1,000ppmを上回る場合も想定できます。
窓ですと季節によって締め切る可能性が高いため、必ず自然給排気口、できれば換気扇を取り付けましょう。
気持ちのオンオフができる環境づくり
自宅で仕事をすると、どうしても仕事とプライベートの切り替えが難しく、効率が落ちて勤務時間が長引いてしまう方が少なくありません。
個室ではなく、リビングなどのオープンな場所で仕事をする方は、特に気をつけましょう。
家族の気配によって集中力が途切れてしまわないように、ご家族が日中在宅しているご家庭では、できるだけ生活空間と仕事場を物理的に話すことをおすすめします。
また、仕事中にトイレへ行く際に、リビングなどを通らないようにすると、仕事モードの状態を維持しやすいです。
十分な収納スペース・コンセントを配備
いくらパソコン作業が主であったとしても、業種によっては紙ファイルを見ながら作業しなくてはいけない方も少なくないでしょう。
リビングなどで作業をする場合、仕事の資料を出しっぱなしにしては、気持ちの切り替えができないだけではなく、大事な資料が汚れてしまう恐れもあります。
また、パソコンで作成した資料をプリントアウトしなくてはいけないケースも考えられます。
そのため、資料の保管場所やプリンターの設置場所についても検討してください。
同時に複数の電子機器が使えるように、コンセントを多めにしておくこともおすすめです。
防音や振動への配慮
いくら気をつけていても、同じ家にいればどうしても話し声や振動を完全に防ぐことはできません。
そのため、オンライン会議をすることが多い場合には、仕事場を個室にし、できるだけ防音性を高めておきましょう。
小さいお子さんがいる場合には、上階の足音が気にならないように、仕事場を2階などに配置し、ご家族の会話が気にならないように、LDKなどからできるだけ離れた場所にしておくと良いでしょう。
将来に向けた可変性を持たせる
広々としていて作り込まれた仕事場が理想ですが、間取りを検討する際は、その場所をこれからどのくらいの期間使い続けるのかを一度考えてみてください。
例えば、10年後定年退職を迎えることが分かっている場合には、在宅勤務をしなくなった際に、仕事場をどのように使えるのか考えておかなくてはいけません。
趣味の部屋や夫婦別々の寝室、子供部屋など、別の用途にも活用できるような可変性も持たせておけば、ご自宅で仕事をしなくなった場合でも、その場所を無駄にしなくて済みます。
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ライフスタイルに合ったマイホームづくりは実績のある工務店・設計事務所に
長寿命で高耐久な構造計画、動線に考慮した間取り、温もりや居心地の良さを感じられる内装デザイン、その全てを兼ね備えた住宅づくりは、設計事務所の設計力だけでも工務店の施工力だけでも叶いません。
その両方の知識と経験を持ち合わせている会社に相談するのがベストです。
「長く安心して住み続けられる住宅にしたい」という方は、丁寧に要望に耳を傾け、専門的な知識を踏まえたプランを提案してくれる設計者や施工会社に相談しましょう。
私たち蓮見工務店は、設計事務所としての経験や知識を踏まえ、お客様に心から安心していただける住まいづくりを徹底しております。
また、常に最新技術にも目を向け、その時に出来うる限りのご提案をさせていただきます。
私たちが“年間限定6棟宣言”をしているのは、お客様ひとりひとりと真正面に向き合っていたいから。
デザインと性能、快適さの全てを持ち合わせた家を埼玉県で建てたい方・リフォームしたい方は、ぜひ「蓮見工務店」までお問合せください。
蓮見工務店の家づくりへの想い
私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、そして設計事務所として培ってきたデザイン性、高性能な家を提供させていただきます。
「熱を集め、移し、蓄える」
「風を通し、涼を採り、熱を排出する」
「直接的な日射を避ける」
「断熱・気密性を高める」
などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。
快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、全てのバランスで実現できます。
そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、お客様の一棟に全力をそそいでまいります。
注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築をご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。
「木造住宅の視覚的な心地よさ、木にしか出せない香り、温かみのある手触り」や「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、パッシブデザインの良さ」を感じて頂けます。
ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。