〈平屋の家〉メリット・デメリットや2階建てとの比較|メンテナンス・ロフト・増築についても
「平屋建て住宅を建てたいが、暮らしやすいか心配」
「新築する前にデメリットも知っておきたい」
「平屋建てにするか2階建てにするか迷っている」
そんな方のために、今回は平屋建て住宅のメリット・デメリットから、後悔しないためのポイントまで、建築士が詳しく解説します。
多くの方が気になる疑問にもお答えしますので、これからお住まいを建てたいという方は、ぜひ参考にしてください。
・デメリットも踏まえ、あなたのライフスタイルにとって平屋建ての家が適切かどうか慎重に検討しましょう。
・私たち“蓮見工務店 + 蓮見建築設計事務所”は、「手作りの家」をモットーに、設計事務所として培ったデザイン力と技術力を活かして、高性能な平屋建て住宅をご提供しております。
目次
- 平屋が人気の理由とメリット|理想の住まいにするポイントも
- 平屋を失敗しないために知っておくべき注意点とその解決方法
- 平屋建てに関するQ&A|メンテナンスコストやロフト、増築について
- 平屋と2階建て住宅どちらがいい?それぞれこんな方におすすめ
- “吹き抜け”のある家は実績のある工務店・設計事務所に
- 蓮見工務店の家づくりへの想い
平屋が人気の理由とメリット|理想の住まいにするポイントも
平屋建て住宅は、日本において古くから一般的に用いられてきた住宅様式です。
しかし、都市の住宅密集化が進むにつれて、宅地の区画が細分化され、平屋建てが建てられる場所は限られてくるようになりました。
ところが、近年、「ゆったりと優雅な暮らしをしたい」「バリアフリーに特化した住宅にしたい」「ミニマルで無駄のない生活を送りたい」という方から平屋建て住宅が注目されており、施工事例が増えています。
では、なぜ平屋住宅の人気が再燃しているのでしょうか。
メリットを詳しく見てみましょう。
「階段がなくバリアフリー住宅にしやすい」
平屋建ての家は、バリアフリーを実現しやすい点が大きなメリットです。
2階建て以上の住宅には、当然のことながら階段があります。
そのため、生活空間の全てをワンフロアにまとめるのは難しいでしょう。
一方、平屋建て住宅は生活動線が平行移動のみなので、小さいお子さんからご高齢の方まで、無理なく暮らせます。
ただし、「平屋建て=バリアフリー」という訳ではありません。
以下の点に気を付けて、プランニングする必要があります。
- 「小さな段差にも配慮する」
車椅子移動を想定し、玄関ポーチや上り框など小さな段差にも配慮し、適宜スロープや手すり、ベンチを設置する。 - 「誰でもスムーズに移動できる間取り計画」
車椅子に乗っている方・介助が必要な方の移も想定し、十分な廊下幅の確保や、できるだけ曲がり角を作らない工夫が必要。 - 「家庭内事故を防ぐための色彩計画」
視力が低い人の生活も想定して、開口部や段差が視覚的に分かりやすい色彩計画が必要。 - 「誰でも使いやすいユニバーサルデザインの設備機器」
お身体が不自由な方もそうでない方も使いやすいキッチン・浴室・洗面・トイレの設備を採用する。 - 「室温ムラを抑制する高断熱仕様」
家全体の断熱性を高めて、空調機器が付いている場所と付いていない場所の室温ムラを軽減することで、ヒートショックなどの健康被害を抑えられる。
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「家族の気配を感じやすい」
平屋建ての家は、玄関から人が出入りした気配を感じやすいという特徴があります。
そのため、家族の外出・帰宅を把握しやすく、「家族とのコミュニケーションを密にとりたい」という方にも、平屋建て住宅は人気です。
ただし、平屋建てにすれば家族とのコミュニケーションが活発になるというのは、少々無理があるかもしれません。
例えば、広いお宅やLDKが玄関から遠い場所に配置されているお宅でしたら、平屋建てでも家族と顔を合わせずそのまま個室へアクセスすることもできてしまいます。
そのため、家族とのコミュニケーションを取りたい方は、以下の点に気をつけましょう。
- 「玄関から家族が集まる場所の動線はできるだけ短くする」
玄関からLDKなど家族が集う場所へのアクセスを短くすることで、必然的に家族が集まりやすい家になる。 - 「個室以外の間仕切りはできるだけ少なくする」
廊下などで家の中が分断されていると、どうしても家族の気配を感じにくくなる。 - 「個室の機能は最小限に」
個室を寝るだけの空間として割り切ると、その他の場所を広くできる上に、自然と家族が集まりやすくなる。
「地震や台風被害を受けにくい」
建物は、その高さが高くなればなるほど重心が高くなり、横からの力を大きく受けやすくなるのが基本です。
そのため、「二階の荷重が無い、建物高さが低い=重心が低い、強風を受けづらい」平屋建て住宅は、地震や台風の影響を受けにくく、破損や倒壊のリスクを抑えられます。
そのため、同じ構造・同じ仕様の平屋建て住宅と2階建て住宅を比べると、平屋建て住宅の方が耐震性・耐風性が高いと言えます。
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「間取りやインテリアデザインの自由度が高い」
平屋建ては、建築基準法で定められた「高さ制限」の影響を受けにくいため、以下の点で間取りの自由度が高いと言えます。
- 「斜線規制の影響を受けにくいため、屋根形状がプランニングしやすい」
建物高さが低い平屋建て住宅は、「隣地斜線・北側斜線・道路斜線」に抵触しにくいため、屋根の勾配や形状を自由にプランニングできる。 ※斜線制限を気にせざるを得ないような敷地面積では、陽当たりを考慮すると、そもそも平屋はおススメできませんが。 - 「天井高を高くしやすい」
平屋建てだと「絶対高さ(第一種・第二種低層住居専用地域においては10mもしくは12m以下)」に到達しにくく、通常よりも天井高を高くできる。 ※実際には、2階建でも絶対高さに到達することはレアケースではありますが。 - 「スキップフロアやロフトを採用しやすい」
天井高を高くしやすいため、スキップフロアやロフトなど上下で空間のつながりを楽しめ、個性的な間取りにできる。 ※フラットな床が魅力の平屋とスキップフロアの相性を考える必要はありますが。
また、上階の荷重がかからないため、間仕切り壁(耐震壁)の量や位置も自由度が高く、開放的で広々とした空間を実現しやすい点もポイントです。
「屋根面積が広く太陽光パネルを設置しやすい」
平屋建て住宅は、家の建築面積が2階建てより広くなるため、必然的に屋根面積、つまり“太陽光パネルの設置可能範囲”が大きくなります。
そのため、できるだけ買電力に頼らない生活を送りたい方にも、平屋建て住宅はおすすめです。
ただし、周辺に日差しを遮る高い建物が建っている場合や、隣家が2階建てでも距離が近い場合は、長時間屋根が日陰に入ってしまい、思うような発電量を得られないかもしれません。
平屋建ての家へ太陽光パネルを設置する場合は、より広い敷地面積が必要ですし、一層陽当たりについて確認が必要です。
「設備工事のコストを抑えられる・水漏れの被害が最小限」
平屋建て住宅のプランニングを検討する際、キッチン・浴室・トイレ・洗面の位置を近くにまとめることで、設備工事の費用を抑えられます。
2階建て住宅でも同様のことが言えますが、2階にLDKやトイレを設置すれば、その分配管距離が長くなり、コストが上がる可能性は否めません。
水回りを一箇所にまとめると、万が一経年劣化によって水漏れが発生しても、他の部屋に被害が広がりにくい家になります。
「災害時に避難しやすい」
全ての空間が一階にある平屋建て住宅は、災害時に避難しやすい点もメリットです。
なぜなら、災害時、特に火災時における死亡理由の多くは、「逃げ遅れ」によるものだからです。
万が一逃げ遅れた場合でも、平屋建てにすると、家に取り残された方の救助が迅速かつスムーズに行えます。
2階建て住宅でも、避難に介助が必要な方は1階にいることが多いですが、万が一半壊・倒壊が起こった際に、上階の荷重がのしかかる危険性があるため、逃げ遅れればやはり被害は大きくなってしまうでしょう。
ただし、平屋建ては洪水や浸水の場合、2階建てのように上階へ避難することができません。
そのため、リスクの少ない土地選び・街選びが必須です。
「分離型二世帯住宅にしやすい」
玄関から生活空間の全てを分ける「分離型二世帯住宅」にする場合にも、平屋住宅はおすすめです。
玄関を2箇所レイアウトしやすく、間取りを複雑にせず世帯を分けられます。
また、水回り空間を追加・変更しやすいため、新築時には一世帯で将来的に二世帯にすることも容易です。
逆に、二世帯住宅を一世帯住宅へリノベーションすることもできるため、将来家族構成が変わる可能性がある方は、ぜひ平屋建て住宅をご検討ください。
平屋を失敗しないために知っておくべき注意点とその解決方法
平屋建ての家には、性能面でメリットがありますが、建てる前に知っておかなくてはいけないデメリットや注意点もあります。
これからお話しするポイントを踏まえ、後悔のないマイホーム建設を実現させましょう。
「2階建てより広い敷地が必要」
建築基準法によって、その土地に建てられる建物面積には制限があり、これを守らなければ建築確認が通りません。
これがいわゆる「建蔽率の制限」で、都市計画法によって分類された用途地域ごとに、上限が決められています。
定められた建蔽率の上限以内に床面積を確保するためには、平屋建てですと2階建てよりも広い敷地が必要です。 ※建蔽率を気にしなければならない様な広さの敷地では、平屋はなかなか成功し辛いです。
広い土地を入手するのが困難な都心部よりも、地価が低く大きな区画の宅地がある郊外・地方の方が、平屋建てを建てるのに適していると言えるでしょう。
「固定資産税・都市計画税が高くなる」
敷地が広くなるということは、その分土地にかかる固定資産税と都市計画税が高くなるということです。
また、平屋建て住宅の方が2階建ての場合よりも多くの屋根材を使用するため、資産価値が高いと評価され、建物にかかる税金も高くなる可能性があります。
ただし、以下の条件が揃うと、税額を抑えられるかもしれません。
- 「木造で建てる」
新築建物課税標準価格認定基準表によると他構造より評価基準額が低いため、税額を抑えられる。 - 「シンプルな間取り・形状にする」
住宅の形状が直接評価額に影響する訳ではなく、建設費を抑えることで資産価値が低いと評価される可能性がある。
※この条件は、平屋だから税額が抑えられるというものではありません。
ただし、固定資産税・都市計画税の算定基準は地域によって異なりますので、事前に管轄の税務署へ確認するのがおすすめです。
「2階建てより建設コストが割高」
平屋建ての家は、階段造作や2階床を支える梁補強は必要ありませんが、屋根・基礎が広くなるため、どうしても2階建て住宅よりも建設費用は割高です。
また、断熱性能や気密性能は外気と接する部分(外皮)の面積と比例しますので、おおよそ2~3割ほど冷暖房負荷が増えてしまう傾向があります。
ただし、住宅の基本性能を確保した上で、間取りや内装仕上げの見直しなど、コストバランスを工夫して予算に合った建設コストにすることは、決して無理な話ではありません。
「平屋は高そうだから諦める」とは思わず、まずは建築会社へ相談してみましょう。
「家族間でのプライバシーを確保しにくい」
平屋建ての家を後悔した方の中には、同じフロアに家族団欒の場と個人のスペースが共存するため、音が漏れ伝わりやすく家族間でのプライバシーが守られないという方もいます。
確かに、1階にLDK、2階に寝室がある間取りよりも生活音や話し声が聞こえやすいのは事実です。
ただし、間取りによってはそれを最小限に抑えることができます。
例えば、リビングと寝室の間に水回りや収納スペースを配置したり、性格の異なる部屋を離すといった方法も良いでしょう。
ポイントは、空間同士を物理的に離すか、間に音を緩衝する空間を設ける点です。
「日当たりや風通しが悪くなる可能性がある」
平屋建ての住宅が増えていると言っても、住宅街に建つ家の大半は2階建て以上です。
自宅がその家より高い建物で取り囲まれると、どうしても日当たりや風通しに影響が出てしまいます。
ただし、周囲の建物と十分距離を取れば、日当たりが良く心地よい風が吹き抜ける家が実現できます。
この観点からも、やはり平屋建ての家を建てる際は、余裕のある広めの敷地がおすすめです。
「家の中心が暗く風通しが悪くなりがち」
空間を横並びに配置する平屋建て住宅は、家の中心部に日差しや自然風が届きづらくなる可能性があります。
どの部屋にも窓を配置できれば良いのですが、敷地形状によってはそれが叶わないかもしれません。
その場合は、 外壁面にハイサイドライト(高窓)を設置したり、間仕切り壁をなくしたりするなど、室内の奥まで自然光を引き込む工夫が必要です。
ロの字・コの字の間取りを採用し、中庭を介して日射・通風を取り入れる方法を解決策とするのをよく見かけますが、プランにもよりますが中庭型の場合、外皮が5割くらい増えるので冷暖房負荷も5割増しになる、自分の家の影で陽射しが入らないということがあるということを考慮に入れてください。
またトップライト(天窓)の採用も、夏場の日射遮蔽が難しいので、どうしてもそれしか解決策がないという場合に限定したほうが良いです。
「窓から見える景色が気になる・外部からの視線が気になる」
2階建てですと、上階の室内を道路から見られることはありませんが、平屋は周りからの視線が気になる可能性があります。
特に、角地に建てる場合は、外部からの視線を遮る工夫が必要です。
しかし、敷地の外周に塀を建てると、圧迫感・閉塞感が気になりますよね。
その場合は、ハイサイドライト(高窓)やローサイドライト(地窓)をうまく取り入れ、人の目線高さに開口を設けないなど、窓計画に工夫が必要です。
そして、窓からの景色を損なわない植栽計画・エクステリア計画も含めて総合的に提案してくれる建築会社へ相談することをおすすめします。
「動線が長くなりがち」
平屋建て住宅は、床面積が広くなればなるほど、生活動線が長くなりがちです。
「2階の方が階段の上り下りがあって家事が大変」という意見もありますが、同じフロア内の平行移動であっても距離が長ければ、やはり大変ですよね。
動線をできるだけコンパクトにするためには、廊下などの補助的空間を少なくする方法が有効です。
生活の拠点となる部屋を家の中心に配置するなど、生活ルーティーンを想像しながら、設計者とじっくり間取りを検討してください。
「室温ムラや空調計画への配慮が必須」
平屋建て住宅は、中心部に日差しや自然風が届きづらいため、部屋によって室温湿差が生じてしまう可能性があります。
また、床下エアコンや小屋裏エアコンなど、ダクトを使わずにエアコンのファンと重力を利用する空調方法だと、平面的な広がりが大き過ぎた場合、温度ムラが生じる可能性があります。
そのため、ダクト式の全館空調の導入など、空調計画への配慮が必要です。
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環境配慮型“パッシブデザイン住宅”の建てる前に知っておくべき注意点
「収納を確保しにくい」
2階建て住宅ですと、各階に収納を追加しても、建築面積の増え方は単純にいえば、平屋の半分で済みます。
また、階段下収納を取り入れることもできます。
しかし、平屋建ての場合は、収納を増やせば増やすほど建築面積が広くなるため、敷地面積やご予算によっては、収納を諦めざるを得ない可能性があります。
収納量を確保しつつ建築面積を無駄に広げないために、以下の方法を検討してください。
- 「小屋裏収納を作る」
片流れ屋根や切妻屋根を採用すると、広い小屋裏空間ができるため、季節ものなど日常的に使わないものをしまうのに便利。 - 「クローゼットは各部屋に作らずまとめる」
無理に各部屋へクローゼットを設けようとはせず、家族のものを一箇所にしまえるファミリークローゼットを採用するなど、できるだけ収納空間をまとめることで、片付けやすくコンパクトな間取りになる。 - 「床下収納を作る」
パントリーの代わりに、床下収納庫を作ると、収納スペースとしてだけではなく、床下点検口としても活用できる。
「防犯対策が必要」
平屋建ては、2階建てよりも不審者が侵入できる箇所が増えるため、開口部への防犯対策は欠かせません。
泥棒などのリスクを軽減するためには、以下の方法を取り入れましょう。
- 「人が侵入できる大きさの窓には防犯ガラスを入れる」
- 「大きな窓やドアの近くに隠れられる場所を作らない」
- 「物陰に隠れる窓には面格子や窓シャッターをつける」
- 「人感センサー付きのエクステリアライトを設置する」
「床上・床下浸水の際に生活できない」
生活する空間が全て1階にある平屋建ての家は、床上浸水・床下浸水の被害を受けると、生活ができなくなってしまいます。
この欠点を根本的に解決する方法は、「洪水や浸水のリスクが高い地域を選ばない」ことです。
大きな河川の近くや、丘の下に位置する土地などは避けることをおすすめします。
国土交通省では、各自治体が公表している浸水リスクの高いエリアを“わがまちハザードマップ”としてまとめて公表していますので、そちらを事前にチェックすることを忘れないようにしましょう。
「家族空間・来客空間を分けづらい」
平屋建ての家は、家族の生活動線と来客動線が交わりやすい点がデメリットです。
生活感が出やすい、洗濯物の干し場に困るなどと後悔してしまう方は少なくありません。
そこでおすすめなのが、ウッドデッキを活用する方法です。
来客者がウッドデッキからリビングへアクセスできるアプローチを設けたり、ウッドデッキをアウトドアリビングとして活用したりと、室内だけではなく屋外も含めてトータルプランニングしましょう。
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平屋建てに関するQ&A|メンテナンスコストやロフト、増築について
ブログやSNSを見ると、平屋建て住宅の新築を検討している方の中には、色々と疑問を抱えている方が少なくありません。
そこで、多くの方が気になる疑問にお答えします。
「平屋住宅はメンテナンスコストが安いって本当?」
「平屋住宅は、屋根や外壁のメンテナンスコストが安い」という情報を耳にしますが、必ずしもそうとは限りません。
平屋建てと2階建ての住宅では、総外壁面積はそれほど変わりませんし、むしろ屋根面積は大きくなります。
つまり、屋根の仕様によってメンテナンスコストは2階建て住宅よりも高くなる可能性もあるのです。
そのため、新築時にはメンテナンスサイクルの長いハイグレードな屋根材を採用することをおすすめします。
「一階部分の外壁塗装には足場はいらない」というのも間違った情報です。
最低でも脚立足場は必要ですし、通常の軒天井の高さであれば、丁寧な仕事をしてもらうためにも、平屋でもしっかりと足場をかけなくてはいけません。
「ロフトは床面積に含まれる?」
ロフトが2階床として見なされるかどうかは、建築基準法へ明確に記載されています。
ロフト部分が2階床へ算入されると、容積率が増えるため、法規に抵触しないかチェックしなくてはいけません。
また、固定資産税などの税額が上がるので注意しましょう。
建築基準法上、床面積に算入されないロフトにするためには、以下2つの条件を満たさなくてはいけません。
- 「ロフト面積が延べ床面積の1/2未満であること(平屋建ての場合)」
- 「ロフト天井高の最も高い部分が1.4m以下であること」
「将来的に2階部分を増築できる?」
平屋建てと2階建てのどちらを建てるか迷っている方の中には、将来的に2階部分を増築することも視野に入れている方が多いようですが、階層を増やす増築リノベーションは、かなりハードルが高いと言って間違いないでしょう。
むしろ、新築以上に費用がかかる可能性があるため、おすすめできません。
平屋建てを2階建てに改修するためには、屋根を外して増築することになりますが、施工上・構造上において難しいです。
また、増築リノベーションは、建築基準法上の「主要構造部の大規模な改修」に該当するため、建築確認する必要があります。
建蔽率・容積率・斜線規制などの法規を全てクリアしなくてはいけませんし、屋根荷重だけがかかるだけの構造耐力しかないため、耐震補強も欠かせません。
これら全ての条件をクリアするためには、費用も工期もかかるため、実際に2階建てを増築するケースはほとんどないのが現状です。
そのため、「後から2階を足せばいい」とは考えず、あなたのライフスタイルに平屋建てが本当に合うかを慎重に検討してください。
平屋建てと2階建て住宅どちらがいい?それぞれこんな方におすすめ
平屋住宅の人気が高まっていると言っても、本当に住みやすいのか不安に感じている方は多いはずです。
また、平屋建てと2階建てを決めかねている方も少なくないでしょう。
平屋建てと2階建てで迷っている方は、ぜひ下のチェックポイントを確認してみてください。
平屋住宅が向いている方
- ゆったりとした敷地で優雅に暮らしたい方
- バリアフリーを重視する方
- 将来的に二世帯上宅へリノベーションする可能性がある方
- 屋外とのつながりを感じながら生活したい方
2階建て住宅が向いている方
- コンパクトな敷地でも利便性が良い都心での暮らしを求める方
- 建設コストや固定資産税額を抑えたい方
- 来客用のスペースと家族用のスペースを明確に分けたい方
- 住宅密集地でも圧迫感なく生活したい方
平屋建て・2階建て住宅のどちらも施工実績がありますので、どちらか迷っている方はぜひご相談ください。
平屋住宅の新築は実績のある工務店・設計事務所に
後悔のない住まいづくりを実現させるためには、4つの要素を備える建設会社へ相談することがポイントです。
- 長寿命で高耐久な構造計画
- 機能的で無駄のない動線を踏まえた間取り計画
- 温もりや居心地の良さを感じられる内装デザイン
- 住む人の健康を維持するための材料・設備選び
その全てを兼ね備えた住宅づくりは、設計事務所の設計力だけでも工務店の施工力だけでも叶いません。
「長く安心して住み続けられる住宅にしたい」という方は、丁寧に要望に耳を傾け、専門的な知識を踏まえたプランを提案してくれる設計者や施工会社に相談しましょう。
私たち蓮見工務店は、設計事務所としての経験や知識を踏まえ、お客様に心から安心していただける住まいづくりを徹底しております。
また、常に最新技術にも目を向け、その時にできる限りのご提案をさせていただきます。
私たちが“年間限定6棟宣言”をしているのは、お客様ひとりひとりと真正面に向き合っていきたいから。
デザインと性能、快適さの全てを持ち合わせた家を埼玉県で建てたい方・リフォームしたい方は、ぜひ「蓮見工務店」までお問合せください。
蓮見工務店の家づくりへの想い
私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、そして設計事務所として培ってきたデザイン性、高性能な家を提供させていただきます。
「熱を集め、移し、蓄える」
「風を通し、涼をとり、熱を排出する」
「直接的な日射を避ける」
「断熱・気密性を高める」
などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。
快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、全てのバランスで実現できます。
そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、お客様の一棟に全力を注いでまいります。
注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築をご検討中の方は、これまでに携わったお宅をご見学ください。
「木造住宅の視覚的な心地よさ、木にしか出せない香り、温かみのある手触り」や「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、パッシブデザインの良さ」を感じて頂けるはずです。
ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。