和モダンな家のおしゃれな内装事例を部屋ごとに解説|デザインのポイント・注意点も

和モダンな家のおしゃれな内装事例を部屋ごとに解説、デザインのポイント・注意点も

和風デザインとモダンでスタイリッシュな雰囲気を組み合わせたインテリアが「和モダン」スタイルです。

最近の洋風な生活様式に和風デザインの良さを取り入れたインテリアは、老若男女の方から注目されています。

ところが、具体的に家づくりに取り入れようとなると、どのようなポイントを押さえたらいいか分かりにくいですよね。

そこで、今回は「和モダンな家」のデザインポイントや注意点、LDK・トイレ・洗面・玄関の内装事例を紹介します。

「蓮見工務店+蓮見建築設計事務所」がこれまで手がけた実例写真を交えて紹介しますので、マイホームの新築やリノベーションを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント
● 和モダンな内装に仕上げるには、間取り・設備・照明・仕上げの全てにおいてこだわるポイントがあります。

● 理想的な和モダンデザインの家を建てたい方は、様々な施工事例を見て、気に入ったデザイン要素を見つけることから始めましょう。

● 私たち「蓮見工務店 + 蓮見建築設計事務所」は、“手作りの家”をモットーに、お客様のご要望を叶えた住宅を数多く手がけてきた実績があります。

 


目次


 

高級感のある「和モダン」が世界的なトレンドに

高級感のある「和風モダン」が世界的なトレンドに
施工事例「公園に面した吹抜けとダウンリビングの家

「和モダン」は、主にインテリア分野で使われるキーワードです。

日本建築のもつ侘び寂び(わびさび)や余白のある優雅さと、現代的な生活様式、洗練されたシンプルさが融合したデザインを指します。

和風デザインは床座が中心なのに対して、和モダンデザインは椅子座が中心です。

最近は、日本だけではなく欧米からも注目されており、2020年頃から、人気の北欧デザインと和風デザインをミックスした新たな和モダンスタイルである「ジャパンディ Japandi」デザインがトレンドに上がっています。

北欧デザインの持つナチュラルな雰囲気と、和風デザインの機能美、そして両方に共通するミニマリズムな考え方が融合し、若い人の「レス・イズ・モア(少ないほど豊かである)」な考え方とフィットしたのです。

これらの潮流からも分かる通り、和モダンは一時的な流行ではなく、もはや定番の人気デザインと言っても過言ではありません。

〈おすすめコラム〉
【純和風から和モダンまで】住宅の外観デザインを決める際のポイントは?
“ジャパンディ”インテリアな住まい〈8つ〉のポイント。事例写真と併せてコツを解説


施工事例

 

和モダンな家の特徴と内装デザインのポイント

和モダンな家の特徴と内装デザインのポイント
施工事例「大屋根と丸太架構の家

「和モダン」な内装と言っても、どこか少し抽象的でどんな要素を押さえればいいか分かりにくいですよね。

そこで、和モダンな家の特徴と内装デザインのポイントを紹介します。

  • 在来軸組工法によって内装へ現れる梁や柱、鴨居など木の存在を感じるデザインアクセント
  • 折上天井・網代天井・船底天井など、自然素材を活かした板張り天井
  • 漆喰・珪藻土などで仕上げた塗り壁
  • 艶を抑えた無垢フローリング材
  • 白とナチュラルカラーのコーディネイト
  • 柔らかな光を演出する照明計画(間接照明・和紙をあしらった装飾的な照明器具)
  • 室内と屋外の緩やかなつながり(濡れ縁や土間などの中間領域を取り入れた間取り)
  • 室内へ差し込む日差しを和らげる深めな軒や庇
  • シンプルに仕上げた障子
  • 畳の小上がり空間(モダンさを強調する場合はヘリなし畳に)
  • 木製の造作家具や建具(できるだけ金属パーツを見せない)
  • 室内をゾーニング分けして視線を適度に遮る格子


これらの要素を現代的な住宅へ取り入れると、和モダンな内装に仕上がります。


 

施工事例



和モダンな内装にする際の注意点

「和風スタイルとの違いに注意」和モダンな内装にする際の注意点
施工事例「『楽しむ家づくり』を満喫する、高性能住宅

和モダンな内装にとことんこだわりたい方は、以下の6点に気をつけましょう。

自然素材をメインに

和モダンの最も重要なポイントは、自然素材をふんだんに使う点です。

無垢材や板張り天井、板張り壁や、自然素材を用いた塗壁、ナチュラルな印象の和紙を現代様式の住宅に取り入れると、一気に落ち着きのある和モダンな内装に仕上がります。

逆に工業的な素材が多いと、和風な印象が薄れてしまうので注意しましょう。

人工的な曲線は使わない

自然の持つ有機的で不規則な曲線は、古くから和風建築へ取り入れられてきました。

一方、人工的な曲線は、洋風な雰囲気になりがちです。

特に、FRPやプラスチック、金属などの素材で表現された曲線は、ミッドセンチュリー(※)な印象になってしまいます。

※ミッドセンチュリー:1940~60年代にアメリカで誕生した家具デザインで、不要な装飾を取り除いたシンプルさの中にも、FRPやアルミニウムを用いて曲線的に仕上げるのが特徴


華美で装飾的な要素は避ける

和モダンデザインの良さは、シンプルで機能的な点にあります。

そのため、華美で装飾的な要素はあまり合いません。

家具はもちろん、ドアや設備機器、照明器具に至るまで、できるだけシンプルなものを選びましょう。

彩度の高い色は使わない

彩度とは、色の鮮やかさを表す指標で、数値が高いほど鮮やかな色になります。

(引用:埼玉県|景観形成基準の解説


和モダンデザインは、あまり彩度の高い色は使わず、できるだけナチュラルな色を用いることが基本です。

そのため、原色やビビットカラー、パステルカラーなどの華やかな色は使わず、シックな色をベースにしましょう。

内装へ複数の色を使う場合は、ナチュラルカラーを基本に、「70:25:5(ベース:メイン:アクセント)」の配分で使い分けると、バランスよく見えます。

素材感で個性をプラス

内装に個性をプラスしたい方も多いでしょう。

和モダンの場合は、は色を加えるのではなく、素材感の違いでオリジナリティを表現しましょう。

壁を板張りにしてアクセントウォールにしたり、網代(あじろ)天井を取り入れる事例も珍しくありません。

玄関土間を石張りや洗い出し(※)にする方法もおすすめです。

※網代:薄く加工した木や竹などの植物を板状に編んだ仕上げ
※洗い出し:モルタルの表面に砂利が浮き上がって見えるような仕上げ


間接照明を取り入れる

和モダンな雰囲気を高めるためには、できるだけ人工的なパーツや光を取り除く方法が効果的です。

照明器具は、器具そのものが見えるシーリングライトやダウンライト、スポットライトではなく、光源(光を発する部分)が隠れている間接照明をメインにしましょう。

直接的で強い光や、柔らかい和モダンな印象とはあまり合いません。


ポイント
和モダンな内装に仕上げるには、間取り・設備・照明・仕上げの全てにおいて材料選びにこだわる必要があります。

そのため、施工実績が豊富な建築会社を選ぶのがおすすめです。


 

施工事例

 

和モダンな家の内装事例

「蓮見工務店+蓮見建築設計事務所」では、これまで木の温もりに包まれた和モダンな内装の家を数多く手がけてきた実績があります。

その中から、LDK、洗面・トイレ、玄関の事例写真を抜粋して紹介します。

リビング・ダイニング・キッチン

和モダンな家の内装事例|リビング・ダイニング・キッチン
施工事例「『楽しむ家づくり』を満喫する、高性能住宅

こちらは、天井の一部を杉の羽目板張り、床はオーク材の無垢フローリング仕上げにした事例です。

リビングの一角にモダンな印象のヘリなし・半畳タイプの畳を敷いた小上がりを作りました。

家具や柱も明るい木目に統一し、間接照明を取り入れ、柔らかい印象の内装に仕上げました。

和モダンな家の内装事例|リビング・ダイニング・キッチン
施工事例「穏やかな環境で紡ぐ、平屋での豊かな暮らし

こちらは、広々としたLDKに、板張りの小上がりを作った事例です。

階段型の造作収納やガラスをはめた3枚引き戸は北欧デザインを彷彿させますが、小上がりによって和風な要素もプラスされます。

天井と壁はホワイトで統一し、シンプルながらもナチュラルな印象の内装にまとまりました。

和モダンな家の内装事例|リビング・ダイニング・キッチン
施工事例「田園風景に癒される焼杉板張りの家

ダイナミックは梁や天井が特徴的な事例で、畳敷の小上がりやシンプルな障子によって、洋風デザインに和の要素がプラスされました。

和モダンな家の内装事例|リビング・ダイニング・キッチン
施工事例「ビルトインガレージと木塀のある家

こちらはリビングの脇に和室を作った事例です。

あえて建具は付けずにオープンにして、LDKへ和風デザインをプラスしました。

キッチンとリビングをゆるやかに分けるオープン棚や、インパクトのあるアクセントウォールがポイントです。

和モダンな家の内装事例|リビング・ダイニング・キッチン
施工事例「屋根組と開放的ホールが特徴の家

こちらは、洋風なLDKに障子と格子を取り入れた事例です。

シャープな印象の縦繁障子(たてしげしょうじ)は、和風な中にもどこか洋風な印象を醸し出します。

縦格子とデザインの統一性もあり、洗練された雰囲気の内装に仕上がりました。

トイレ・洗面

和モダンな家の内装事例|トイレ・洗面
施工事例「中庭デッキをLDKに取込んだ家

こちらは、板張りが印象的なトイレの事例です。

板張りだけですと和風な印象に寄ってしまいますが、モダンなフロータイプの手洗いカウンターでモダンな雰囲気を強調しています。

和モダンな家の内装事例|トイレ・洗面
施工事例「田園風景に癒される焼杉板張りの家

天井には、杉の羽目板張りを、床にはスギの無垢フローリングを採用した事例です。

洗面化粧台は素材にこだわってオーダーメイドしました。

窓周りは真壁にして柱を表しにし、トイレの引き戸も無垢材仕上げにした点もポイントです。

和モダンな家の内装事例|トイレ・洗面
施工事例「大屋根と丸太架構の家

こちらは、厚みのある無垢カウンター材とフロータイプの収納、陶器製の手洗い器、間接照明と、細部にまで素材感やデザインにこだわった事例です。

モダンな中にも温もりを感じられる内装に仕上がりました。

玄関

和モダンな家の内装事例|玄関
施工事例「屋根組と開放的ホールが特徴の家

こちらはダイナミックな玄関引き戸が印象的な事例です。

玄関を入ると、正面にはオープン階段と渡り廊下があり、さらに奥に全面ガラス張りの壁が視界に入ります。

和モダンな家の内装事例|玄関
施工事例「屋根組と開放的ホールが特徴の家

木をふんだんに使いながらも明るく軽やかな印象の玄関ホールに仕上がりました。

和モダンな家の内装事例|玄関
施工事例「緑の庭を望む大開口リビングの家

こちらは、立派な式台と大容量の造作玄関収納が印象的な事例です。

正面にはベンチも兼ねた格子、その奥には階段を配置しました。

ホールを広く取り、開放的にした点もポイントです。

和モダンな家の内装事例|玄関
施工事例「大屋根と丸太架構の家

こちらは、板張りの玄関引き戸と両側のガラス袖パネルが和モダンな事例です。

玄関収納はフロータイプにしてすっきりと。

土間仕上げは、外のポーチから繋がるように石張りにして、アクセントに両側を砂利敷きにしました。

ポイント
和モダンな印象で全体的に統一感のある家を建てたい方は、色々な施工実例を見て、理想に近いデザインや間取りを見つけることから始めましょう。

また、それを忠実に実現できる設計力・施工力のある建築会社を選ぶことも重要なポイントです。


 

施工事例

 

和モダンな家の新築・リノベーションは実績のある工務店・設計事務所に

和モダンな家の新築・リノベーションは実績のある工務店・設計事務所に
穏やかな環境で紡ぐ、平屋での豊かな暮らし

後悔のない住まいづくりを実現させるためには、4つの要素を備える建設会社へ相談することがポイントです。

  • 長寿命で高耐久な構造計画
  • 機能的で無駄のない動線を踏まえた間取り計画
  • 温もりや居心地の良さを感じられる内装デザイン
  • 住む人の健康を維持するための材料・設備選び


その全てを兼ね備えた住宅づくりは、設計事務所の設計力だけでも工務店の施工力だけでも叶いません。

「長く安心して住み続けられる住宅にしたい」という方は、丁寧に要望に耳を傾け、専門的な知識を踏まえたプランを提案してくれる設計者や施工会社に相談しましょう。

私たち蓮見工務店は、設計事務所としての経験や知識を踏まえ、お客様に心から安心していただける住まいづくりを徹底しております。

また、常に最新技術にも目を向け、その時に出来うる限りのご提案させていただきます。

私たちが“年間限定6棟宣言”をしているのは、お客様ひとりひとりと真正面に向き合っていきたいから。

デザインと性能、快適さの全てを持ち合わせた家を埼玉県で建てたい方・リフォームしたい方は、ぜひ「蓮見工務店」までお問合せください。

 

施工事例

 

蓮見工務店の家づくりへの想い

蓮見工務店の家づくりへの想い

木製デッキ越しに庭をのぞむ平屋の家

私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、そして設計事務所として培ってきたデザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」

「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。

私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、お客様の一棟に全力を注いでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築をご検討中の方は、これまでに携わったお宅をご見学ください。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、木にしか出せない香り、温かみのある手触り」や「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、パッシブデザインの良さ」を感じて頂けるはずです。

ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

監修者情報

蓮見幸男

蓮見幸男

住まいの知恵袋、家づくり問題解決仕事人

住宅に関するさまざまな事柄(耐震・温熱・耐久性など)を計算やシミュレーションにより可能な限り〝見える化"し、安心・快適な唯一無二の住まいをリーズナブルにお届けしたいと考えています。

詳しいプロフィールはこちら ブログはこちら